2年前、「伊勢湾台風で街がきれいになった」などと発言し、名古屋市議会の会派「減税日本ナゴヤ」を離団した女性市議が会派に復帰したことを受け、市議会で「被災者の感情を逆なでする行為だ」と非難が相次いでいます。

 減税日本ナゴヤの前田恵美子市議は、2019年9月、市議会の委員会で「伊勢湾台風で街がすごくきれいになった」と発言し、被災者らから抗議が相次いだことを受け、「減税」の市議団を離団していました。

 しかし市議団は、「十分反省し社会的制裁を受けた」として、8月20日、前田市議の会派への復帰を発表。被災者らは市議会に対し「前田市議から1度も謝罪をうけていない」として復帰の撤回を求めていました。

 27日の市議会の議会運営委員会では、自民党など他会派から「被災者の感情を逆なでする行為だ」と非難が集中し、被災者への謝罪もなく復帰したことについて説明を求めました。

 そのなかで「減税」市議団の佐藤夕子幹事長は、「今後は減税の一員として共に謝罪する」として、復帰を撤回しない方針を示しました。

「減税」市議団は、所属していた手塚将之市議が、18日に離団したことで、単独で第3勢力だった会派の議員数が公明党市議団と並んでいて、自民党のベテラン市議は「被災者が傷つくことよりも、党の勢力維持を優先している」と話しています。