今年3月末で閉館した三重県の志摩マリンランドで飼育されていたペンギンが23日、新天地の鳥羽水族館へ引っ越しました。

 今年3月、51年の歴史に幕を下ろした志摩マリンランド。当時飼育されていたおよそ500種類7000点の生き物はすでに全国の水族館や動物園へ引っ越し、あれから半年、ひっそりとした館内に残るのは、気持ちよさそうに泳ぐペンギンたち。

 ここでは「フンボルトペンギン」と「ケープペンギン」の2種類48羽が飼育されていましたが、夏前には一部がすでに引越しを済ませ23日、新たに4羽が旅立つことになりました。

志摩マリンランドの館長:
「暑いとリスクも大きい。ペンギンの場合は、夏にちょうど毛替えの時期が入ります。その時期を避けて移動となると、秋口になってしまった」

 今回、フンボルトペンギンは暑さに弱く、夏は羽毛が生え変わるため、負担がかからないよう涼しくなってからの引っ越しとなりました。

 新たな受け入れ先は鳥羽水族館。職員が迎えに来ると、ペンギンたちも駆け寄ります。慣れ親しんだ場所と別れの時。飼育員たちは4羽を乗せた車が見えなくなるまで見送りました。

 およそ40分かけて鳥羽水族館に到着すると、4羽は体調チェックのため、すぐさま体重を測定。無事に引っ越しが完了しました。

館長:
「寂しくないかと言ったらウソになります。どちらかというと、行き先が決まった安心のほうが一番強い。元気に過ごしていただくことを願っています」

 4羽のフンボルトペンギンは今後、新しい環境に慣れたタイミングで一般公開される予定です。