衆議院議員選挙は31日が投開票日です。名古屋の高校では27日、政治に興味を持ってもらおうと、実際の衆院選を想定した模擬選挙が行われました。

 本物そっくりの投票用紙に、実際に選挙で使う投票箱も用意されました。

 名古屋市中村区のクラーク記念国際高校名古屋キャンパスで行われた選挙の模擬投票。まだ選挙権を持たない高校2年生93人を対象に、週末に迫った衆院選を想定して行われました。

校長:
「自分たちが未来を変えていける力を持っている、そういう可能性が無限にあることを感じてほしい」

 未来を決める選挙を「他人ごとから自分ごとに」。学校がこの授業を始めたきっかけは、若者の投票率の低さです。

 18歳選挙権が導入された2016年以降の国政選挙の投票率。全体では50%前後で推移していますが、10代・20代は30%ほどと大幅に低いことが分かります。

 生徒たちはまず選挙の重要性や投票の仕方を教わり、その後いよいよ投票です。対象となるのは、今回の衆院選で高校のある中村区が含まれる愛知5区で火花を散らす実際の候補者です。

 誰に一票を投じるのか…。生徒たちが参考にしたのが、候補者や政党の政見などが書かれた選挙公報やネットニュース、候補者のSNSなどです。

 候補者の公約などを調べたあと、実際とほぼ同じ方法で投票しました。初めて選挙を意識した高校2年生は、何を基準に投票したのかでしょうか。

高校生:
「岬麻紀さんです。身近な趣味を見つけて。バイクだったりハーバリウムだったり、私もよくハーバリウムを家で作るのでちょっと親近感が持てました」

 候補者の趣味や人柄に注目する生徒がいる一方で…。

高校生:
「僕は西川厚志さんに投票しました。決め手になったのは『時給1500円』なんですけど、僕たち高校生ということで、2時間で2000円だったのが3000円になったりするじゃないですか。その1時間浮いた分を自分の趣味や受験勉強に回したりできる」

高校生:
「神田憲次さん。『LGBTのパートナーシップ制度』がいいなと思って投票しました。(神田氏が)推薦された公明党の政策の一つとしてあったので、私の周りでもLGBTで悩んでいる人がいたりだとか」

 自分たちに身近な問題について訴える候補者を選んでいました。