「株式投資」に「オフィスカジュアル」…社会に出る前の高校生たちが、社会で生きる力を学びます。

 4日、愛知県の犬山南高校で行われたのは…。

PayPay証券の担当者:
「貯金だけだとわずか6000円のプラスになっていたところが、250万円ぐらいのプラスになるといった実例があります」

 投資の授業です。その背景にあるのが…。

PayPay証券の担当者:
「一生で一つの家庭で3億円が必要だといわれています。すごい金額ですよね」

 人生100年時代と言われる今、生きる上で必要不可欠な「お金」。老後・病気・失業など予測困難な時代のリスクに備えるため、高校では来年4月から株式など資産形成を学ぶ授業が義務化されます。

 それに先立ち、証券会社の社員を招いて授業が行われたのですが…。

生徒:
「株を始める際に、安くてどのくらいの金額から始められますか?」
「日本とアメリカの株ってどちらが安定しているんですか?」
「10代で何人くらいの人が株をやっているんですか?」

 高校生たちからは次々と質問が飛びます。授業では株のメリット・デメリットだけでなく、株の選び方など具体的なレクチャーも…。

PayPay証券の担当者:
「普段、皆さんが身近に感じているところから検討するというのがコツかなって思っています。例えばですけど、スマホだったらみなさんiPhoneが多いんですかね。アップルって今どうなってるんだろうとか、Netflixとかマクドナルドとか」

 授業後、生徒たちは…。

生徒:
「投資に対して自分自身、最初は怖いなっていうイメージを持っていたんですけど、今回の講演会を通して簡単にできるんだなとすごく実感しました」

別の生徒:
「株を買うにあたって、そんなに知識が深くなくても代行してくれる専門の方がいるということを知って、すごく驚きました」

 今回の授業について学校側の狙いは…。

犬山南高校の先生:
「経済に目を向ける、政治に対して目を向けるというきっかけになるなというのが大きいですね」

 一方、身だしなみから社会人として必要なマナーを学ぶ高校も。

 サロペットにベルトでアクセントをつけたり、大人っぽいベージュのロングスカート。オフィスワーカー顔負けのコーディネートに身を包み登校するのは、愛知商業高校の生徒たち。

 今年7月から始まったこの取り組み、毎週金曜日は「私服」で登校します。

 そのきっかけは…

愛知商業高校の教頭:
「(生徒の進路は)就職が約60%です。私服で面接を行いたいという企業が増えてきたのが一つの導入、きっかけです」

 就職試験の面接などで、生徒たちからどんな格好をすればいいかわからないという声を受け、週に一度、オフィスカジュアルで登校する日を導入しました。

「オフィスカジュアル」がよくわからないという生徒のために、図書室には関連した本を集めたコーナーも。この取り組みに生徒たちは…。

生徒:
「将来事務職に就職したいと考えているので、大人になってからもスムーズに服が選べると思うので、とてもいい機会だと思いました」

別の生徒:
「社会からどう見られるかとかあまり考える機会がないので、それを考えるいい機会になると思いましたし、制服とは違った気分で学校に来られるので私はとても楽しみでした」

 頭を悩ませながらも楽しんでいるようでした。