新型コロナウイルスの感染状況は落ち着きを見せていますが、「第6波」の到来がいつになるのか。その予測を人工知能=AIで分析する専門家に取材しました。

 感染者数の落ち着きを見せる愛知県。街の人の気持ちや行動にも変化があらわれています。

女性:
「今月の末くらいから、ちょっとだけみんなで日帰りで新幹線(旅行)。京都とか」

男性:
「12月に友達と久しぶりに会おうって言ってね、7人で某温泉へ」

別の男性:
「(今日は)買い物です。(感染状況が落ち着いて)まぁ安心感」

 外出・旅行を計画する人も出始めた一方、こんな声も…。

女性:
「全然安心してないですね。また(感染者が)増えちゃったりしたらとか考えると、自分から誘うことはできない」

 季節は秋から冬へ…感染の第6波は来ないのでしょうか、専門家に聞きました。医療分野を中心とするデータ分析が専門の名古屋工業大学・平田晃正教授。人工知能=AIを用いた新型コロナの感染者数を予測する研究にも取り組んでいます。

平田教授:
「(AI予測に用いるのは)特に重要なのが人流のデータ。それに加えて気象条件であったり、休日か平日、様々な項目を入力しています」

 第5波の時、感染者数の減少には「人流の5割削減」が必要といわれていた中、平田教授の用いたAIは、人流が減らなくても「9月に入れば急激に減る」と予測し、的中させていました。

平田教授:
「必ず第6波は来ると思います。年末の行動が特に重要だと考えています」

 必ず第6波は来る…。平田教授によると、AIの予測では愛知県での始まりは12月にも訪れるといいます。

平田教授:
「(第6波の)起点になるのは12月。やはり宴会の可能性が高くて、そこで一定広がったものが、(年末の)帰省の際にさらに広がるというような構図が見えています」

 愛知県での感染者数の「AI予測」では12月から増え始め、1月中旬ごろには1日およそ200人と、ピークを迎えるとしています。

 ただワクチン接種が進んだことで、ピーク時の感染者数は第5波に比べ、10分の1程度に抑え込まれるとみられています。

 平田教授はこの予測通りに推移させるには、私たち1人1人の行動がカギになると話します。

平田教授:
「やはり、感染対策をした上で宴会をやっていただくのが一番だと思っています。(年末の)帰省であっても普段会わない方と交流を持ったりしますので、感染が広がるリスクは無視できないです。油断せずに感染対策を継続することが大事です」