「18歳以下の10万円相当の給付」で早くも13日から現金5万円を給付する自治体が現れました。混乱が続き、国会で新たな動きも出てきました。

岸田総理：
「年内からでも、先行分の5万円の給付と合わせて10万円の現金を一括で給付する。こうしたことも選択肢の一つとしてぜひ加えたいと」

　現金か、クーポンか…。荒れ模様の国会で岸田総理は13日朝、新たな選択肢を提示。政府は5万円を現金で、残る5万円をクーポンで配布することを原則としてきましたが、年内に全額現金で給付することも選択肢の1つに加えると明言しました。

　この発言を受けて、名古屋市の河村市長は…。

河村名古屋市長：
「本当はクーポンにせないかん、本当は。経済盛り上げるんだったら。僕はクーポンでやるのがいいと思いますけど」

　河村市長は国の方針に従うとしたうえで、クーポンの支給の方が景気対策の効果が高いとする考えを示しました。これに名古屋市民からは…。

名古屋市民：
「現金の方がありがたい。やっぱりコロナでどこも行けていないので、できるだけ子どもに関して、ご飯食べに行くか、旅行行くかっていう感じですね」

別の名古屋市民：
「現金の方がありがたいですね。（クーポンは）何に使えるかとかがちょっとよく分からないので」

　一方、三重県津市は12月10日、全額「現金」で支給する方針を表明しました。その理由について…。

前葉津市長：
「入学とか新学期に向けてという話でありますので、スピードを重視したいと思います」

　また「クーポンは時間も経費もかかる」として、全額現金で給付したいとしています。そんな中…。

（リポート）
「大府市では今日、県内で最も早く、子育て世帯への現金給付が始まりました」

　愛知県大府市で13日から給付が始まったのは、10万円相当のうち現金5万円について。

　県内一番乗りの給付となり、市内の中学生以下1万635人に振り込みが行われました。なぜこんなに早く対応できたのでしょうか。

大府市の担当者：
「国の方で大体のスケジュール目安が提示された後に、プロジェクトチームを作って、少しでも早く子育て世帯の方に届けようという思いで」

　大府市では、11月16日には「給付金プロジェクトチーム」を結成。市役所の様々な部署から33人を集め迅速な支給に向けて取り組んできました。さらに…。

大府市の担当者：
「既にあるシステムの児童手当の仕組みを利用することで、口座情報もありますし、対象者情報も限られているものですから」

　15歳以下の中学生については、既存の「児童手当」の仕組みを利用することで、新たな口座情報などの登録が必要なくスピーディーに支給できたといいます。

　一方、16歳から18歳までについても12月9日から受付が始まっていて、13日も多くの申請書が市役所に届いていました。

大府市の担当者：
「（16歳以上は）国の補正予算が議決されたら財源も確保できますので、（財源確保できたら）早急に支給を開始していきたいと思っています」

　今回支給されたのは、10万円相当のうち第一弾となる5万円。残り5万円分について、大府市の母親たちは…。

大府市民：
「希望は現金がいい」

別の大府市民：
「うち4人兄弟で（この子が）4人目なんですけど、子どもがたくさんいるので。(使い道は）習い事だったり、食費もすごくかかるので。（Q.残りの5万は）現金がいいです。もちろん」

　使いやすさの点から現金を希望する人がほとんどです。

岡村大府市長：
「大府市としては、国に対し現金でお願いすると要望しております。子育てにこれからお金がかかる卒業・入学シーズンでございますので、できるだけ後半の5万円も早く対応していきたいと考えております」