
未来の移動手段、”空飛ぶクルマ”の実用化に向け、飛行ルートを案内するナビゲーションシステムの実証実験が、三重県鳥羽市で始まりました。
エアモビリティの浅井社長:
「空飛ぶクルマを三重県で日本で一番最初に飛ばそうというプロジェクトがスタートしました」
鳥羽マリンターミナルで14日行われたのは、今後実用化が期待される空飛ぶクルマに使う「AirNavi」の実証実験です。
実験では、空飛ぶクルマに見立てたドローンを使用。機体の箱に受信機になるタブレット端末が搭載され、ナビの通信状況や動作を検証します。
AirNaviに登録した目的地は、会場から南へ最短の飛行ルートで2.7キロ離れた場所。衛星からの位置情報や天候や風速などの気象データをタブレット端末に受信しながら、目的地まで安全な飛行ルートで機体を誘導していきます。
実際のナビの画面には、上空での飛行ルートが表示されるほか、気温や風の強さなどの気象情報の確認もできるということです。
ナビの案内のもと、ドローンはわずか5分ほどで目的地へ無事に到着し、実験は成功。しかし、ナビの実用化には課題もあるといいます。
エアモビリティの浅井社長:
「高い所に行ってしまうと、地上の5Gが使えなくなってしまいますので。高い所でも通信しなきゃいけないですから」
実際の空飛ぶクルマは上空500メートルほどを飛行することが想定されるため、ナビとの通信技術が最大の課題ということです。
この空飛ぶクルマの実験に参加している三重県は、中部国際空港から伊勢神宮などの観光地への移動手段として、2027年頃の実用化を目指しています。