大阪府大阪市のビルで12月17日に起きた放火殺人事件を受け、名古屋市消防局は、避難経路が1か所の階段しかない同様の雑居ビルへの立ち入り検査を始めました。

 午後4時すぎ、名古屋駅近くのビルに入る名古屋市消防局の職員。24人が死亡した大阪市の放火殺人事件を受け、名古屋市は20日、同様のビルへの緊急の立ち入り検査に入りました。

 事件があった大阪市のビルは避難経路が屋内の階段1か所しかなく、事件を受けて、総務省が同様のビルに緊急の立ち入り検査をするよう全国の消防に要請していました。

 検査の対象となるのは避難経路に階段が1つしかなく、不特定多数が利用する飲食店などが3階以上にあるビルです。

 こうした構造のビルは愛知県内に1919棟あり、このうちおよそ3分の2が名古屋市内のビルだということです。

 立ち入り検査では、避難経路となる階段や防火扉の近くに障害物が置かれていないかなどを確認し、撤去の指示に従わない場合は行政指導が行われます。

 名古屋市は1月末までに全ての対象施設の検査を終える予定です。