新型コロナに感染する子供たちが増え始めて、保育施設や学校関連にも影響が出始め、早ければ2022年3月以降、これまで対象外だった12歳未満のワクチン接種が始まります。

 しかし、副反応は…後遺症は…と頭を悩ませている人も多いと思います。どうしたら良いのか、小児科医に話を聞きました。

 話を聞いたのは「あいち小児保健医療総合センター」の伊藤健太医長です。まずは子供が感染した場合、どんな症状が出るのか聞きました。

伊藤医長:
「一般的にはまず軽症です。小児のコロナがいわゆる風邪と何か差がありますかというと、あまりない。現在(入院している)陽性者は1名、重症者は今のところ今回の6波に関してはいないです」

 しかし心配もあるといいます。オミクロン株が猛威を振るう、第6波到来後の愛知県内の10歳未満の新型コロナ感染者の推移が、先週ごろから急増しています。

伊藤医長:
「(感染)拡大が著しくなってきて、子供たちがどこにいてもかかってしまうということが起きてくると、患者の数は増えてくる。そうすると重症者が増えてくる」

 置き換わりが進むオミクロン株は軽症の傾向がみられますが、今後重症化する子供たちも出てくるだろうというのです。

 政府は先週、これまで対象外としていた12歳未満の子供にも、2022年3月以降にワクチン接種を開始する考えを示しました。しかし、子を持つ親が心配するのが副反応です。

7歳の子を持つ親:
「副反応が出ると怖いなっていうのと、(自分は)倦怠感もすごくて一日寝込んだので、出たらどうしようって」

6歳の子を持つ親:
「すごく悩むところです。後遺症ももし出たら」

 副反応について、伊藤医長は。

伊藤医長:
「当然リスクはあるわけですけども、例えば上の年齢の人たちに比べると、全身の副反応、熱とか倦怠感が起きる頻度は減っています。長期的な後遺症等が残りやすいとは考えられていないのが現状です」

 アメリカCDCによりますと、ワクチンを接種した5歳から11歳の子供のうち、治療が必要な副反応は「およそ1%」。ほとんどが軽度〜中等度だという報告が出されています。

伊藤医長:
「(接種を)推奨するときの子供たちへの様々なケアを一緒にしていくことが重要になると思います。成人で打てる人たちはワクチンをしっかり打っていくことですね。その上で情報等を見ていただいて、納得するのであれば子供たちにも接種していくのが重要かなと思います」