
第6波の感染が拡大する中、21日から東海3県で揃ってまん延防止等重点措置が適用となります。飲食店に出される要請について、これまでの「まん延防止」とは違うのが、愛知・三重では感染防止対策が行われていると県が認めた「認証店」が、お酒の提供「あり」か「なし」かを選択できるようにしたという点です。
愛知と三重の認証店で「お酒の提供あり」を選んだ場合、営業時間は午後9時まで、「なし」の場合は午後8時までです。
「あり」か「なし」かはお店側の判断で決めることができ、「なし」を選んだ場合は、「あり」を選んだお店よりも多い協力金が支払われることになります。
飲食店はどちらを選択するのか。19日夜、名古屋の認証店を訪ねて聞きました。
名古屋市中区の焼き鳥店「鳥勢」。
鳥勢の店長:
「(酒類ありの)9時までを選ばせていただきます。アルコールがあるのとないのとでは全く違うので、出させていただけるようだったらやはり出させていただいて、9時まで営業したいです」
アルコール「あり」を選んだ店長。
鳥勢の店長:
「この土地柄、やはりお酒を楽しんでお食事を召し上がる場所なので。(お酒が)ないとなると、やはり皆さま足が遠のくのではないかという思いです」
錦三という立地もあり、お酒を出さないと客足が途絶えてしまうことを心配しての選択です。
同じ錦三にあるバーも、やはりアルコール「あり」。
バーのオーナー:
「僕たちの仕事はバーなので。アルコールを全く出さないってなると、やっぱりバーの形態として難しいところがある。時間が短くなっても『アルコール出してもいいですよ』というお話になったことは感謝してます」
「二軒目利用」が多いというこちらのバー。21日からは深夜までの営業ができなくなりますが…。
バーのオーナー:
「夕方の早い時間帯に食事のメニューを拡充しながら、そちらの時間帯で営業できるように対応して行きたいと思います」
スタートを1時間早め、食事のメニューを充実させることで対応するつもりです。
一方、決めかねていたのが、伏見のビジネス街にある老舗洋食店「広小路キッチンマツヤ」。年末年始は大繁盛で売り上げが戻りつつあったといいますが、感染拡大で再び空席が目立つように。
広小路キッチンマツヤの店長:
「(お酒なしは)協力金という意味では助かるんですけれども、(お酒を)楽しみにしているお客さまをお断りするというところで、お客さまと私たちの関係というものが、ちょっと申し訳ないような気持ちになりますので、とても悩んでいます」
ありなし双方にメリット・デメリットがあり、すぐには決められないという店長。あくまでも食事がメインで「酒ありき」の店でないことも、決めかねる理由の一つです。
広小路キッチンマツヤの社長:
「お酒をメインにしているお店にとってはうまみがあるわけよ。金額はちょっと減るけど酒出せるから。マツヤは両方(食事と酒)に片方ずつ足かけてる店なもんで」