現状では、5歳未満の子供たちは新型コロナワクチン接種の対象になっていません。

 子供の感染防止のため、厚生労働省は先週、2歳以上の子供には「可能な範囲で一時的にマスクの着用を推奨する」との方針を打ち出しました。

 しかし、小さな子供がマスクをし続けるのは簡単ではありません。

1歳9ヶ月の子供がいる母親:
「今は大人のマネしてしたがるんですけど、ずっとはしてくれない」

3歳の子供がいる母親:
「したほうが感染予防のためなのでいいことだと思うんですけど、現実は長時間は無理」

4歳・2歳・7ヶ月の子供がいる母親:
「(2歳児も保育園にマスクを)持っていってるんですよ。着けさせてるんですど、結局途中でとっちゃうので。保育園では先生のほうが大変になったりとかすると思うので、ちょっと難しいんじゃないかなと思います」

 名古屋市南区の「みなみ保育園」。教室内には、マスクをしている子としていない子がいます。

 この保育園では、3歳以上の子供には原則マスクを着用させていますが、国の推奨基準である「2歳」の園児にはマスクを義務付けていません。

みなみ保育園の園長:
「2歳児の子はとってしまう。マスクに全部名前が書いてないと、誰が誰のマスクか分からなくなってしまうので、結構(管理が)大変かなと思いますね」

 小さな園児には、息苦しさなどからくる体調不良を訴えることができないことや、昼寝や外遊びの時などマスクを外すことを求められる場面もあり、保育士が管理するのが困難なためです。

 園の方針には、保護者も理解を示します。

2歳の子供がいる母親:
「やっぱりすごく動き回るので、そういうときに息苦しくなったりとかは心配だなと」

2歳と4歳の子供がいる母親:
「(園の方針を)支持しますね。年少のお兄ちゃんもいるんですけど、その子たちでも継続するのは正直難しいところもあるので」

 この保育園では、保護者が望む場合は2歳以下の園児もマスクを着けますが、園がより気を遣うのはマスク以外の感染対策です。

みなみ保育園の園長:
「手洗いをする・換気をするっていうところで、感染するリスクを低くしていく。満2歳は本当に難しいのかなと。満3歳になって、年少さんに向けていくところはお願いできるかなと思いますけど」