3月13日に迫った名古屋ウィメンズマラソンは、世界選手権やパリ五輪代表選考レース・MGCの出場権がかかっています。優勝賞金は25万ドル。世界最高額になりました。

 今回で3回目の出場となる和久夢来(わく・みらい)選手は、3年前に他界し、かつて高橋尚子さんをシドニーオリンピックで金メダルに導いた、小出義男前監督の最後の教え子です。

 2019年、名古屋で初マラソンに挑戦すると、2021年の名古屋では自己ベストを更新。確実に実力をつけ、パリ五輪にマラソンで出場することを目標に、今は「日本を背負える、世界で戦えるレベルになること」が目標です。

 負けず嫌いな和久選手は目標に向け、一切の妥協を許しません。

和久選手:
「諦めることは誰にでもできるので、挑戦し続けて目標を持ち続けて、全部やり切ってレースに臨みたい」

 和久選手を支えていたのも、小出前監督の言葉でした。

和久選手:
「私が弱かった時から、『頑張れるのも才能だから、お前にはその才能があるから、時間はかかるかもしれないけど、耐えて絶対に強くなるんだよ』と言ってくださってた。いつまでたってもずっと二人で頑張っている思いで練習もレースも頑張らせてもらっています」

 恩師・小出前監督と目指してきたオリンピック。名古屋から世界へ、和久選手の挑戦が始まります。

和久選手:
「(小出前監督と)目標を達成した景色を一緒に見たいので、どれだけ苦しんでもいいから絶対に後悔しない走りをしたいなと思うので、監督の分も一緒に頑張ります」