岐阜県羽島市の医療機関で、日本脳炎のワクチンを接種に来た5歳の男の子に、誤って新型コロナワクチンを接種していたことがわかりました。医師は続けて日本脳炎のワクチンも男の子に接種していました。

 羽島市によりますと18日、市内の医療機関で5歳の男の子が日本脳炎のワクチン接種に訪れたところ、担当した医師が誤って新型コロナのワクチンを接種しました。

 看護師が誤接種に気づいて指摘しましたが、医師は続けて男の子に日本脳炎のワクチンも接種したということです。

 新型コロナワクチンは、他のワクチンとの同時接種が認められていませんが、医師は「分かっていたが打ってしまった」と話しています。

 医師と看護師は誤接種に気づいたものの、保護者と男の子に説明せず帰宅させ、市に報告した後に保護者に連絡し、謝罪しました。

 男の子に接種された新型コロナワクチンは12歳以上に向けたもので、子供向けのものと比べ、有効成分は3倍だということです。

 男の子は接種部位の痛みを訴えていますが、体調に大きな異変はなく、市は当面、経過観察を続けるとしています。

 羽島市は、19日に医師会などに向けて接種時の手続きを徹底するよう文書で通知し、各医療機関が安全に接種を進めるよう、呼びかけることにしています。