5月30日、陸上自衛隊豊川駐屯地で、弁当を食べた隊員267人に下痢や腹痛など食中毒の症状が確認されました。その後の調査で、食中毒の原因となる「ウエルシュ菌」が検出されました。幸い、隊員は全員が快復したということです。

「ウエルシュ菌」とはどういうものなのか、名古屋文理大学短期大学部の佐藤生一名誉教授に伺いました。

佐藤名誉教授:
「(ウエルシュ菌は)食肉などに多く含まれる食中毒菌で、例えば調理をして作り置きをするというときに、室温でずっと置いておくと増殖してしまいます。まず速やかに冷やすことが鉄則になります。鉄則の鉄則は、すぐに食べるということです」

 ウエルシュ菌に感染すると2~3日程度、嘔吐・腹痛・下痢などを引き起こしますが、重症化することはほとんどありません。

 湿度が高かったり、水分が多い状態で増殖するので、梅雨の時期は特に注意が必要です。加熱にも強いので、カレーなど作り置きすることが多い煮込み料理に発生しやすいということです。

 予防するには、食べ物を室温に放置しないことが鉄則ですが、料理を作り置きしたい場合はすぐに冷凍してください。