
26日夜から27日未明にかけ、東海3県では各地で大雨となり、気象庁は「記録的短時間大雨情報」を出しました。この雨で住宅が浸水したほか、落雷が原因とみられる火事で住宅が全焼するなど被害も出ています。
26日夜から27日未明にかけ、大気の状態が非常に不安定になっていた東海3県。各地で大雨や雷が…。
レーダー解析では、愛知県西尾市付近で午前0時10分までの1時間におよそ100ミリ、三重県度会町付近でも午前1時30分までの1時間におよそ120ミリの雨が降ったとみられ、気象庁は「記録的短時間大雨情報」を発表しました。
また1時間雨量は岡崎市で67.5ミリ、西尾市で64.5ミリなど、7月の観測史上最大を更新しました。この雨と雷により被害もありました。
落雷の影響とみられる火災が相次いで発生。このうち三重県玉城町では、26日夜遅くに井田全さん(81)の木造住宅が全焼。井田さんは顔や頭、胸などにやけどをし、病院に搬送されました。
安城市東端町でも、木造住宅およそ800平方メートルが全焼。
住人の男性:
「雷が落ちて音が2回したの、雷がドンドンって。寝室から外を見たら雷を食らって停電なのに赤く見えたもんで、急いでブレーカーのところまで来たら火が出とった」
この家に住む家族4人にケガ人はいませんでしたが…。
住人の男性:
「雷がすごかったね。何ともならんね、本当に運が悪いなと思っただけ」
出火当時、安城市や玉城町には雷注意報が発表されていて、発達した雷雲が通過していました。
一方…。
(リポート)
「昨夜の大雨の影響で、川の水が増水して堤防が崩れてしまっています」
安城市を流れる半場川では川が増水し、右岸の堤防が決壊。近くの水田に水が流れ込みました。
愛知県内では西尾市や岡崎市などであわせて床上浸水が5棟、床下浸水が7棟発生。住民たちは朝から片付けに追われていました。
深夜、大雨で車も水が浸かり始めていたことに気付いた男性は、慌てて高台に移したといいます。
床上浸水の被害に遭った男性:
「余裕がなかったので飛び降りました。ドアが開かなかったでね」
男性は住宅が床上浸水し、水が引くまで眠ることもできず、一夜を明かしたといいます。
床上浸水の被害に遭った男性:
「水はくるぶしくらいまで、ちょうど5センチくらい。濡れたらかなわないものですから雑巾で拭いたりとか」
東海3県では28日夜遅くにかけて、雷を伴った激しい雨がふる見通しで、気象台は土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水に警戒を呼び掛けています。