未接種の看護師に“3回目接種券”届き発覚…ワクチン廃棄の批判恐れた病院「接種した」とウソの予診票を市へ
愛知県美浜町の病院が、新型コロナワクチンを接種していない女性看護師について、接種したとするウソの予診票を行政側に提出していたことがわかりました。
患者:
「そんなことあっちゃ困るね。信用して来とるでね」
別の患者:
「20年間通っとったで、そんなことがあったなんて夢にも思わんかった。残念だね」
病院への不信感を募らせるのは、美浜町の渡辺病院に通う患者たち。新型コロナワクチンを巡り、不正が明らかになりました。
渡辺病院などによりますと、2021年の4月と5月に、当時勤務していた女性看護師(40)がワクチン接種をしたとする予診票=接種記録を作成し、女性看護師が住む常滑市に提出。
しかし実際には、この女性看護師は接種をしておらず、ウソでした。
女性看護師はアレルギーなどを理由に接種をしていませんでしたが、2021年12月、3回目の接種券が自宅に届き、市に問い合わせたことで不正が発覚。提出された予診票にはワクチンの製造番号などが記されたシールも貼られていたといいます。
一体なぜ、不正が行われたのでしょうか。取材に対し、渡辺病院の事務長は…。
<渡辺病院の事務長>
「職員への接種で誤って液漏れしたワクチンを廃棄しなければならなくなり、廃棄したことへのバッシングを恐れた。院長の指示だった」
不正が行われたのは2021年の4月と5月。世の中ではワクチン不足が問題となっていました。
不正の発覚を受けて、愛知県は詳しい経緯を調べる方針で「悪質性があれば行政指導や処分の可能性もある」としています。