後遺症外来はいま、新型コロナ第6波で感染した患者が多くなっています。倦怠感やめまいなどを訴える患者が後を絶ちませんが、第6波以上に感染者が増加している第7波の到来に、医師は危機感を抱いています。

 愛知県大府市にある「柊みみはなのどクリニック」。2021年11月から後遺症外来を始め、多い日には30人ほどが訪れているといいます。

 常滑市に住む40代の女性。2022年2月に新型コロナに感染し、3月ごろから頭痛や倦怠感に悩まされています。

40代女性患者:
「味覚は戻りましたね」

医師:
「味覚は戻ったんだね、よかったよかった。あと戻っていないのが、頭がぼーっとする感じ?」

40代女性患者:
「そうですね。頭がぼーっとして、めまい、体が動かなくなるとか」

 今多いのは、2022年2月ごろにピークが来た「第6波」の時に感染した患者。オミクロン株「BA.2」が流行して以降、症状に変化がみられるといいます。

内藤院長:
「(後遺症に)明らかな違いがあります。以前よく見られた味覚障害・嗅覚障害は激減しておりますし、記憶障害、集中力の低下、そういったものはかなり減っているような感じがします。(特に多いのは)全身倦怠感と長引く咳だと思います」

 今回、診察に来た40代の女性は製造業の会社で働いていますが、後遺症のせいでまだ職場に復帰できません。

40代女性患者:
「正社員で働いているので8時間以上(勤務)というのがあるんですけど、体力が持たない。早く働きたいですね」

 これまで漢方薬を処方されていましたが、今回、神経の回復を促すビタミン剤を処方されました。

 特効薬がないコロナの後遺症。医師は今の「第7波」の到来に危機感を抱いています。

内藤院長:
「第6波よりもはるかに多い患者さんが、名古屋の方では報告が上がっていますので、今後大変になるかもしれないですね。(療養後)1週間・2週間過ぎても症状が残っているのであれば、早めに受診していただいた方が早めに改善に導かれると思っています」