感染拡大で医療現場がひっ迫する中、可能な人には「オンライン診療」の活用が呼びかけられています。導入する医療機関も次第に増えています。

 名古屋市中区のクリニックで行われている、テレビ電話を使った「オンライン診療」。画面の向こうにいるのは、持病の喘息について相談する40代の女性です。以前もこのクリニックで診てもらったことがあります。

患者:
「のどがちょっと喘息のような感じ」

柊みみはなのどクリニック金山駅前院の松岡医師:
「1回せきでお越しいただいていると思うんですけども、どちらかというとあれに近い感じですかね?。今回、シムビコート(薬)をご希望ということで?」

 医師が症状などを丁寧に聞き取り、使用歴のある薬を処方。薬は患者のもとに郵送されます。

患者:
「(医療機関は)コロナで大変かなというのもあって。私も基礎疾患の喘息があるので、活用できる年代の人はしていくといいのかな」

 感染拡大でひっ迫するコロナ医療の現場。愛知県では、すべての医療機関にコロナ患者の入院・治療を受け入れるよう求めています。

 医療現場がコロナ対応に追われる中、軽症患者や症状の軽い他の病気の人がオンライン診療を活用することは、現場の負担軽減にもつながるとして、推奨されています。

大村愛知県知事:
「病院の外来にどんどん行かれますと、医療を受けなければいけない方の分まで(機会を)取ってしまいますので、オンライン診療・電話診療をしっかりと活用していただきたい」

 オンラインでは難しい診療もあります。

松岡医師:
「耳ですね。耳の中はそもそもカメラでは見えないので」

 耳の奥などカメラで見えない部位の詳しい診療は、医師が直接確認する必要がありますが、気になる場合はまずオンラインで相談してほしいと医師は話します。

松岡医師:
「外出を少しでも控えたい方も多いと思うので。そういう方に関しては、広がっていけばより治療をできる方も増えてくると思う。患者さんにとってもプラスな面も多いと思うので、できる病院さんも増えていけば」