岐阜県笠松町の特別養護老人ホームで、介護放棄の疑いで入居者が相次いで死亡した事件について、遺族が「不起訴処分」を不服として、検察審査会に申し立てました。

 申立書などによりますと、岐阜県笠松町の特別養護老人ホーム「銀の郷」では2019年、給料の未払いなどが原因で職員が一斉に退職し、入居者4人が相次いで亡くなりました。

 遺族は、食事を与えないなど「介護の放棄」があったとして、2020年に施設を運営する法人の代表理事の女性を刑事告訴。

 女性は保護責任者遺棄の疑いで書類送検されましたが、今年6月に不起訴処分となりました。

 この処分を不服として30日、遺族3人が岐阜検察審査会に審査を申し立てました。

 遺族の1人は「病院に搬送された母はミイラのような状態だった。審査会には一般市民の考え方で起訴につなげてほしい」と話していました。