岐阜県大野町の教育委員会が、発達障害のある男子児童の転校を認めなかったとして、母親が補償などを求め、民事調停を申し立てました。

 家族の代理人弁護士によりますと、小学2年生の男児(8)は2021年の春、大野町立の小学校の「普通学級」に入学し、発達障害のため、別の学区の小学校で月2回、障害の状態に応じた指導を受けられる「通級指導」に通っていました。

 しかし、別の児童とのトラブルがきっかけで2021年12月に不登校となり、母親が別の小学校への転校を申し出ましたが、町の教育委員会が認めなかったということです。

 母親は一連の町の対応によって男子児童とともに精神疾患を発症したなどとして、町に対して通院費などの補償と謝罪を求め、民事調停を申し立てました。

 学校教育法施行令では「市町村教委が相当と認める時は、保護者の申し立ててで学校を変更できる」と定められていて、大野町は「申立書を確認してからコメントしたい」としています。