踏切での「立ち往生」を防止しようと、全国初の実証実験が愛知県半田市で始まりました。

<音声>
「踏切の先詰まりに注意してください」

 半田市の名鉄・住吉町駅近くの踏切で始まった実証実験。踏切の「先詰まり」を減らそうという取り組みです。

 先詰まりとは、踏切に進入した車がその先の道路の混雑によって立ち往生してしまうことです。

 名鉄によると、こうした20秒ほどの先詰まりはこの踏切だけで月に20件ほど起きているといい、列車と車が衝突する大事故にも繋がりかねないとして、踏切にAIシステムを設置しました。

 踏切と交わる道路が混雑し、先詰まりの危険があると察知すると、AIが鉄道の指令室に知らせます。

 さらに今回の実験では、ETC車載器などを通じて車内に注意喚起の音声を流す日本初の機能も加わり、運転手に直接注意を呼びかけます。

名古屋鉄道鉄道事業本部の担当者
「自動車産業が大変盛んなこの地域において、踏切事故の防止に取り組めたということは一つ大きな意義があったんではないかと思っております」

 名鉄はこの実証実験を12月下旬まで続け、成果を分析したうえで実用化の可否を検討するとしています。