視察で行きの新幹線から缶ビール…議長の飲酒巡り揺れる市議会で飛び出した“市議も飲酒” 市民「呆れる」
岐阜県の山県市議会が揺れています。12月7日、議員から議長に対する辞職勧告が決議されました。事の発端は「お酒」でした。
15日朝の山県市議会。
加藤副議長:
「石神議長の代わりに、本日は私が議事進行を務めさせていただきます」
進行するのは副議長。本来そこに立つはずの議長の姿はありません。
事の発端は11月、当選5回の石神真議長(64)ら市議13人が参加した岡山県などへの行政視察。石神議長が行きの新幹線の車内で缶ビール1本を飲酒、その後の行程でも酒を飲んでいたといいます。
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市議会はこれを問題視し、12月7日には石神議長の辞職勧告決議案が可決。一方、14日は議長による進行を不服として中止され、仕切り直しとなった15日の異様な市議会では、1人の市議があることを明かしました。
寺町市議:
「昼食中に私は飲酒を行いました。行った議員は私だけではありません」
視察2日目、市議同士の昼食の際、自身を含むほとんどの市議が飲酒していたと発言。午後からは、日程の1つだった広島・平和記念公園の見学が組み込まれていたといいます。
「議長の飲酒」を巡り、揺れる議会で飛び出した「市議も飲酒」。議会は混沌とした空気に包まれます。
さらに休憩を挟み、今度は朝はいなかったはずの石神議長が姿を現しました。
加藤副議長:
「ただ今の休憩中に、石神真議長より『議長の辞職願』が提出されました」
議員辞職ではなく、議長の辞職を願い出ました。
加藤副議長:
「議長の辞職を許可することに、ご異議はありませんか」
市議ら:
「なし」
石神前議長:
「皆さま方に支えられ議長という職をできましたことを、誇りに思っております」
飲んだ議長を飲んだ市議が咎める、議会の混乱。議長の辞職という形で一旦の幕引きとなりました。
石神前議長:
「混乱を招いたということで大変申し訳なかった。早く山県市議会を収拾したい。(Q.議員については継続?)粛々と一兵卒になって頑張ります」
一方、飲酒を告白した寺町市議。自身は決議を病欠したとした上で「同様に飲酒していながら、議長にだけ辞職勧告するのはおかしい」などと話しました。
こうしたドタバタに、山県市民は…。
山県市民の女性:
「は〜そうかね。呆れるは呆れるけど」
別の女性:
「そういうことでバタバタやっとるより、財政の方をもうちょっとちゃんとしてほしい」
山県市民の男性:
「飲んで、その後しっかりある程度(仕事を)やっていたということであれば、いいんじゃないかな」
混沌の山県市議会。新たな議長には当選3回の山崎通市議(73)が就任しています。