名古屋市は2023年度から、生活保護の世帯から大学などに進学する学生に、年間10万円を給付する方針を固めました。

 現行の制度では、生活保護世帯から大学などに通うことは認められておらず、進学する場合は、生活保護を受けている世帯から抜けて自分で生活費など稼ぐ必要があります。

 こうした学生を支援するため、名古屋市は来年度から、生活保護世帯の出身で4年制大学や短大などに通う学生を対象に、春と秋に5万円ずつ年間10万円を給付する方針を固めました。

 全国の生活保護世帯の子供の大学進学率はおよそ40%と、全世帯平均を大きく下回っていて、市は「貧困の連鎖を断ち切り、進学率を向上させたい」としています。

 名古屋市は新年度の予算案に事業費2600万円を盛り込む方針で、制度化されれば全国の政令指定都市では初めてとなります。

【動画で見る】制度化されれば政令市で初…生活保護世帯出身で大学等に通う学生を対象に年間10万円給付へ 名古屋市