三重県四日市市出身のレスリング界の新星・19歳の藤波朱理選手が122連勝を達成し、憧れのパリ五輪へ一歩近づきました。

 明治杯全日本選抜レスリング選手権に、女子53キロ級に出場した三重県四日市市出身の藤波朱理選手。

 レスリングの指導者だった父・俊一さんの影響で、4歳からレスリングを始めました。2022年、日本体育大学へ進学し、引き続き俊一さんの指導を受けながら、ここまで二人三脚で築き上げてきた連勝記録は119。レジェンド吉田沙保里さんに並ぶ記録です。

 今回この大会で優勝すると、世界選手権への切符を手にする大一番。初戦となった準々決勝の相手は、同じく四日市市出身で東京オリンピック金メダリストの志土地真優選手でした。

藤波選手:
「志土地選手のことを思わなかった日はないですし、あの人を倒したくてここまで頑張ってきた」

 同郷の金メダリストとの初対決。序盤は両者譲らない互角の攻防になりました。前半は3対2と藤波選手が1点リードで折り返します。

 後半は藤波選手が猛攻を仕掛け、最後は抑え込んでフォール勝ち。東京オリンピック金メダリストを倒して準決勝進出を決めました。

 勢いそのままに準決勝もフォール勝ちを収めます。

藤波選手:
「パリ五輪で優勝するということが、自分の中で今の一番の目標なので」

 東京五輪は年齢制限で出場できず、常にパリ五輪を目指してきた藤波選手。決勝でも圧倒的な強さを見せ、テクニカルフォールで勝利。自身の連勝記録も122へ伸ばし、大会3連覇を達成しました。

 9月に予定されている世界選手権への出場を決め、そこでメダルを獲得するとパリ五輪への切符を手にします。

藤波選手:
「優勝した瞬間に嬉しさもあったんですけど、世界選手権のことがすぐに頭に浮かんで。本当にそこで優勝して、パリ五輪の代表権を絶対に持ち帰りたいと思います」