中部電力でのパワハラを訴えた裁判で18日、和解が成立しました。

 中部電力の新入社員だった鈴木陽介さん(当時26)は2010年に自殺し、母親の吉田典子さん(61)が、長時間労働や上司のパワハラが原因として、会社に4700万円余りの損害賠償を求める訴えを起こしていました。

 労基署を相手取った裁判で2023年4月、自殺がパワハラによるものと認められ、7月18日、中部電力との裁判でも和解が成立しました。

 中部電力は指導や支援が十分でなかったことを謝罪し、再発防止に取り組むとともに、和解金の支払いに応じるということです。

鈴木さんの母親 吉田典子さん:
「これで私の戦いはひとまず終わるというかたちになりますが、陽介は帰ってこれません。(多くの人が)いきいきと生きられるような社会になるように願っています」

 中部電力は「二度と本件のようなことが生じないよう、引き続き不断の努力を行っていく」などとコメントしています。

【動画で見る】新入社員だった男性が自殺…中部電力の“パワハラ訴訟” 損害賠償を求めていた遺族と会社側の和解が成立