2023年8月11日、岐阜県岐阜市で「ぎふ長良川花火大会」が開かれました。新型コロナの影響で2020年から中止が続いていましたが、これまで2つあった大会を一本化し、名称を新たに4年ぶりの復活となりました。

 心待ちにしていたのは観客だけではありません。岐阜市で唯一花火を製造する村瀬煙火の4代目・村瀬功さん。

村瀬さん:
「新しい花火の研究であったり、今までの花火の作り方を見直した」

 花火大会の中止が続いたことで、経営的にも苦しい状態に陥りました。それでも再開を信じ、花火の開発を続けてきたといいます。

 今回、新たに披露するのが「超ウルトラワイドスターマイン」。長良川をイメージした、およそ600メートルにわたる仕掛け花火です。

村瀬さん:
「長良川に育ててもらったと思っていますので、いろんな場所から楽しんでもらえると嬉しいなと思います」

 そして大会当日、村瀬さんの花火はオープニングを飾ることになっていましたが、開始時刻を迎えても花火があがりません。

 機材トラブルが原因で、20分ほど遅れてスタート。気を取り直してカウントダウン。見事な大輪の花が夜空を彩りました。

 そして「超ウルトラワイドスターマイン」のお目見えです。音楽に合わせてワイドにカラフルに染めました。

村瀬さん:
「きれいに上がっていたと思います」

 ホッとした様子の村瀬さん。笑みがこぼれました。

観客:
「空気の振動が伝わってきた」

別の観客:
「花火師さんの男気というか、そういうものを感じました」

 4年ぶりの復活、観客にも花火師にも忘れられない一夜となったようです。

【動画で見る】観客「男気感じた」…花火大会の中止続く中で新開発 『超ウルトラワイドスターマイン』岐阜の4代目花火師