刑務官が受刑者に「調子に乗るのも大概にしろよ」名古屋刑務所が暴行問題受け検証した映像で不適切発言を確認
刑務官が受刑者に暴行などを繰り返した問題で、名古屋刑務所が再発防止策の取り組み状況を10月6日に公表しました。刑務官が装着する「ボディカメラ」の映像に、不適切な発言が確認されていたことがわかりました。
名古屋刑務所で22人の刑務官が受刑者3人に対して暴行などを加えた問題では、刑務官13人が特別公務員暴行陵虐などの疑いで書類送検され、2023年9月に13人全員が不起訴処分になっています。
名古屋刑務所は10月6日、再発防止の取り組みについての説明を行い、2023年3月以降、一部の刑務官に装着したボディカメラの映像の検証結果を明らかにしました。
検証の結果、6月末までに記録された映像の中で、「お前たちの言うことは聞かない」と言ってきた受刑者に対して「調子に乗るのも大概にしろよ」などと不適切な発言をした刑務官が確認されたということです。名古屋刑務所はこの刑務官を訓告処分しました。
また、収容者の対応中に声を荒らげた別の刑務官1人を口頭注意にしています。
8月に開始した、受刑者を呼び捨てにせず苗字に「さん」や「君」をつけて呼ぶことについては、開始1カ月後のアンケートで職員の62%が「支障がない」と回答したということです。
名古屋刑務所の山崎宗則総務部長は再発防止の取り組みについて「一層中身を濃くして外部の目を入れて組織風土を改善していきたい」とコメントしています。