常連客が別れ惜しむ…名鉄百貨店一宮店が約23年の歴史に幕 開店時から働いてきたスタッフ「人生そのもの」
愛知県一宮市の「名鉄百貨店一宮店」が1月31日夜、営業を終了しました。地元で愛され続けた『町の百貨店』は、最後の瞬間まで暖かさに包まれていました。
1月31日、最後の営業を迎えた名鉄百貨店一宮店には、別れを惜しむ常連客が集まっていました。
地元客:
「やっぱり寂しいですよね。明日から本当に開かないなんて、信じられないなと」
別の地元客:
「残念です。なかなか名古屋も行きにくいので、寂しいです」
オープンは、21世紀も迫る2000年11月です。ピーク時の2003年には111億円の売り上げを誇りましたが、競争激化や新型コロナの影響で業績が落ち込み、閉店が決まりました。
開店から23年間働いてきた伊達靖久さん(62)は、広告・宣伝の担当としてこの場所を見てきました。
伊達靖久さん:
「私の人生そのものかなと思います。真っ白な新品の建物で、一階のエントランスから長いエスカレーターでお客さまが帯のように上っていかれるところを見て、希望でいっぱいでした。感謝感謝です」
31日午後6時半。愛され続けた23年間の締めくくりは、多くの客が見守る中でのセレモニーです。
藤本雅也店長:
「ご来店いただいたお客さまに、笑顔とありがとうがあふれるお店であり続けたい。そう思い続け、心を一つに今日の日を迎えることができました。23年間、本当にありがとうございました」
地元客:
「何回か出店させていただいて、そこで出会うスタッフの方も本当にいい方ばかりで。本当にありがとうというのをとにかく伝えたいです」
建物は改装し、商業施設やオフィスなどが入る複合施設に生まれ変わる予定です。
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