水深60cmではドアに144kgの水圧…豪雨時の『アンダーパスの危険性』車が水没し犠牲者出た事故が何度も
台風10号の影響で東海地方の各地で強い雨が降っています。大雨の際には鉄道などの下を道路が通る「アンダーパス」には、水が溜まって車が水没すると逃げられなくなることがあり、注意が必要です。
鉄道などの下を道路が通る「アンダーパス」。
台風や豪雨による大雨が降るとまるで川のように深く水が入り込みます。
過去、東海地方でも大雨の中アンダーパスを通過しようとした車が水没し、犠牲者が出た事故が何度も起きています。
豪雨の際アンダーパスに潜む危険。京都大学の研究施設「防災研究所」には、アンダーパスのような地下空間に流れ込む、水の危険性を体感できる装置があります。
車が置かれた状態の装置に水を入れ、ドア底からの水深の違いで、車のドアが開くのか実験しました。
まずは水深20センチ。記者は水圧を感じながらも、ゆっくりではありますがドアを開けることができました。
ドアを開けるとすごい勢いで水が入り、車内も一気に水に浸かりました。20センチの高さではドアにかかる水圧は16キログラム。この段階では水圧は感じるものの、しっかりとドアを開けることができます。
しかし、水深60センチになると全身を使って運転席のドアを押しても開きません。
60センチになると、144キログラムもの水圧がドアにかかるといいます。
京都大学防災研究所の川池健司教授:
「見た目ではあまりたいしたことが無いように見えるかもしれませんが、ドアの幅が広いとそれだけ力が強くなるということです。アンダーパスに誤って入らないというのが大切ですし、油断せずにアンダーパスに危険が潜んでいるということで無理をしない事が大切です」