車の保有巡って生活保護の支給停止は「違法」市による停止処分を取り消す判決 障害者の女性の訴え認める
車の保有を巡って、三重県鈴鹿市の女性に生活保護の支給を停止したのは違法だとして、津地裁は市による停止処分を取り消す判決を言い渡しました。
障害がある鈴鹿市の72歳の女性は、車の処分に関する見積書を提出しなかったことなどを理由に2022年、生活保護を停止され、市を相手取って処分の取り消しなどを求め訴えていました。
26日の判決で津地裁の竹内浩史裁判長は「原告はごく短い距離を歩くのも困難で、福祉運送車両の使用も不可能であり、自動車の保有を認めることが合理的である」と指摘しました。
その上で「車の保有を認めないこと自体が違法で、処分させる前提で見積書を求めたのも違法である。停止処分をすることは許されない」として鈴鹿市に対し、生活保護の停止処分の取り消しと15万円の賠償を命じました。
判決を受け女性は「長い時間かかったが、主張が認められてうれしい」と話しました。鈴鹿市は「判決の内容を精査したうえで対応していく」としています。
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