朝の通報から死亡するまでの“時系列”は…救急隊が生きている男性を「明らかに死亡」と判断し当初搬送せず
愛知県東浦町で11月10日、マンションで意識不明の状態で倒れていた70代の男性を、消防が死亡していると誤って判断し、病院に搬送しませんでした。当時何があったのかや、死亡確認の基準について調べました。
■通報から発覚まで…当日の時系列は
11月10日午前9時36分 一人暮らしの男性の部屋に「数日分の新聞が溜まっている」と119番通報。
午前9時55分 救急隊が浴室で倒れている男性を発見。救急隊が「明らかに死亡」と判断して搬送せず。
午前10時38分 現場検証をする警察に引き継ぎ。
午前11時13分 警察から「男性の指が動いた」と連絡。再び救急車が駆け付けて搬送したが男性は夕方に死亡。
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■求められた「先入観をもたない」「観察」は…
消防庁は、「明らかな死亡」の判断基準として6項目を示していて、全てを満たす必要があります。今回の東浦町の件では、救急隊員は6項目すべてを確認していたということです。
・痛みや刺激への反応がない
・呼吸が感じられない
・脈拍が触知できない
・瞳孔が散大
・体温が感じられない
・死後硬直または死斑
消防庁はさらに、「先入観を持たない」「心電計や聴診器などの器具を使って観察すること」などを求めています。今回の救急隊員は、こうした器具は使用していませんでした。
数日分の新聞が溜まっていたことや、独特のにおいがあったことから、亡くなっているとの先入観があったと話しているとのことです。