名古屋城の二之丸庭園に2025年2月13日、茶屋の「余芳(よほう)」の移築が完成し、報道陣に公開されました。

 江戸時代の尾張藩の豊かな庭園文化をいまに伝える名古屋城・二之丸庭園の一角に、余芳は移築されました。

 余芳は、江戸後期に尾張藩の10代藩主・徳川斉朝によって作られたとされていて、四畳半一間の中には、タンポポが描かれた障壁画や、春の月夜をイメージした欄間もあります。

 明治維新のあと、二之丸庭園に陸軍の兵舎が建設される際に民間に売却され、東区の一般住宅に建っていましたが、2011年に所有者から寄付され、市が移築を計画しました。

 資料をもとに当時と同じ場所に移築し、実際にあった障壁画の複製も飾られています。

名古屋城総合事務所の担当者:
「障壁画が障子の裏にございます、全国でも珍しいお茶屋となっておりますので、尾張藩主が過ごした雰囲気を皆さんに体感していただけたらなと」

 一般公開の時期は未定で、周辺の庭の整備を終えてから始まるということです。

【動画で見る】江戸時代に建てられた同じ場所に移築…名古屋城二之丸庭園の茶屋『余芳』が完成 実際あった障壁画の複製も