東京オリンピックのソフトボールで金メダルを獲得した、名古屋市出身の後藤選手が4日、河村たかし市長を表敬訪問した際、市長が金メダルをかじり、苦情や批判が殺到しています。

 表敬訪問では、その後も河村市長は「恋愛禁止か」などの質問をしていて、河村市長は5日、謝罪しましたが、発言がセクハラにあたるのではないかという記者の質問に対しては「セクハラの認識は全くなかった。リラックスさせるためにフレンドリーに言った」などと説明しました。

 記者会見での河村市長の説明の詳細をまとめました。

【5日の記者会見での説明】

Qメダルを噛んだことはセクハラじゃないかという点はどうお考えですか?
「全然、僕はそんな認識はないですね。ハラスメントは、嫌がらせの認識は全くなかったですね」

Q.今はどういう気持ちですか?
「後藤さんにとって宝物だったわけでしょう。もうちょっと思いをデリケートに出すべきだったな、配慮が足らんかったなと思っています。コロナの時もそうですから、もっと配慮すべきだったのかなと、申し訳なかったなと思っています」

Q.なんで噛んだのですか?
「オリンピックで最近というか、噛むということが結構ありますので、メダル的なものをとったときに愛情と言いますか、そういう噛む時ってあるじゃないですか。高校の時にバドミントンのキャプテンやっとって負けた悔しさがあると。インターハイに出れなかったと。キャプテンだったけど。非常に番狂わせがあって出れんかった、悔しい思いばっかりなんですよ。スポーツに対して。だから、金メダルが憧れだったと」

Q市議団からけじめという話が出たと思うんですけど、今後給料の返上などを考えていますか?
「まだこれからです。減税日本から別個の要請書あるでしょうけど。色々考えることはあるでしょう」

Q辞職されるお考えは?
「簡単に言うことじゃない」

Q.政治家の資質や市長としての資質を問う声がかなり上がっていますが?
「それはよう考えますけどね」

Q.後藤さんと初対面だったわけですよね?
「そうですね」

Q「でかいな」とか繰り返されたり、「恋愛は禁止なのか」とか、いかがなものかという発言もあったと思うんです。市長だから何を言っても許されるようなおごりはありましたか?
「ないとは思いますけれど」

Qどうしてあのような発言が出てしまったんですか?
「結構言いますよ。他のところでも。リラックスさせるため、フレンドリーな」

Q.それをセクハラやパワハラと言われると思うんですが、そこについての反省点は?
「そういう方向への発言はしてないはずですけどねぇ。リラックスです、名古屋の人だから。せっかく来てくれたんだもんで」

Qどれくらいの強さで噛みましたか?
「ほとんど強く噛んでませんよ。なんかいわれるけど。歯形はついとらんと思いますよ。外形的に噛むというか。そんな音だったですよ」

Q噛んだふりくらいのイメージだったんですか?
「ふりよりは、ちゃんと口はつけましたけど。噛んだかと言われたら噛んだかなと。歯が食い込むようなことはしていない」

Qなんでマスク外したんですか?
「金メダルというのはやっぱり強い憧れですからね、非常に強い…。そういう昔のこといつと怒られますけど、高校時代からの一つの道を極めた人たちですけど、触れてみたいということです」

Q憧れていたものであって、自分が達成したものじゃないのに?
「そりゃやっぱりいかんでしょう。咄嗟のことでしたけどね。こりゃ金メダルかといって咄嗟にやってしまったと」

Q.自分の憧れや欲求を満たすためにやってしまったということですか?
「満たすためというか、そうやって金メダルというのは要するにご本人の努力が6割7割か知りませんけど、コミュニティの力もありますので、名古屋の人間として大変嬉しいと」

Q改めて後藤選手を思う気持ちや謝罪は?
「まあ宝物だったわけで、配慮が足らんですみません、申し訳ないねということですよ」

Q.そういう気持ちを直接選手に伝える場は?
「連絡しようとしてるけど、連絡つきませんので」

Q.問題だと感じたのはいつ頃ですか?
「事務所の人間が、いろんな抗議が来てるよと。そうだったんだと。夕方だったでしょうね。ちょっと状況がよう分からんかったでね。状況が」

Q.名古屋市民からも苦情が来ている中で、名古屋市民に対する謝罪を一言
「そりゃ配慮が足りんかったと。後藤さんに対する。申し訳なかったと。名古屋市民の皆さんに対してもね。そういうことです」

Q.オリンピック期間中で、金メダリストの方も批判も投稿している中、スポーツ界全体に広がってしまっているが、どう考えていますか?
「もっと配慮すべきだったということでしょう。本当に」

Q.アスリートからの反応は市長の耳に届いていますか?
「あまり見ていませんので、ネットの反応は。ちょっと全然見てないわけじゃ無いけど、厳しいコメント頂いているのは分かってますけど」

Q.市の職員の手も止まっていることに対して思うことは?
「申し訳ないと。メッセージ出した方がいいんですか、これ。一応、役所と相談しますけど」

Q.今回の問題は相手を見てやったんですか?
「それは全然ない。やはり、金メダルはなかなか目の前にありませんので。現にやっとる金メダル目の前にあることないのでね」

Q.最初から金メダルは噛みたいと思っていたんですか?
「そりゃほとんど咄嗟ですね。ああいう格好で出てくるということも聞いていませんでしたし」

Q.金メダルを目の前にして、とっさにやってしまった行動だったんですか?
「メダルが一緒に来るのも知らなかったですし、ああいう格好で横になることや、手に取ってするという状況を想像してなかったです」

Q.トヨタ自動車からも厳しいコメント出ていているが、どのように受け取っていますか?
「まぁ、仰る通りです。繰り返しになるが、宝物を汚したこと、コロナの時に非常に不適切な行為だったということです。その通りと思っています。ちゃんと謝罪をさせていただきたいけど、今のところは僕も、会社の外までは行かせてもらいましたけど。JOCの方もお詫びしてきたということです」

Q.メダル噛むのは今回が初めてですか?
「初めてじゃなかったと思いますね。ちょっと記憶ないですね。色々な大会がありますので、メダルをああいう風で親しみと言うと怒られますけど、あったような気がします。その大会の。自分がもらったことはないので」