未成年のわいせつ被害撲滅へ…警察が有害情報に目光らせる『サイバーパトロール』手掛かりは無数の“隠語”
少女2人とのわいせつ行為をスマホで撮影したとして、俳優の男が岐阜県警に逮捕されました。男の逮捕のきっかけとなった「サイバーパトロール」について調べました。
東京都の俳優の男(当時39歳)は2019年、長野県などのホテルで、女子中学生や女子高校生とのみだらな行為を撮影しスマートフォンに保存した、児童ポルノ製造などの疑いで逮捕されました。男はテレビドラマや映画にも出演していたとみられます。
容疑者の逮捕にあたっては、「サイバーパトロール」をしていた捜査員が児童ポルノを撮影した事実を確認し、容疑者のスマートフォンから動画が見つかり、逮捕に至ったということです。
愛知県警によると、サイバーパトロールとは、SNSで児童ポルノや援助交際を誘うなど、インターネット上にある有害な書き込みをチェックすることです。情報提供を受けて、闇サイトなどを調べることもあります。
愛知県警では、「サイバー犯罪対策課」という専門部署をはじめ、各警察署でもサイバーパトロールをしたり、特にネットに詳しい人を「スペシャリスト」として採用するなどしています。
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捜査で手がかりとなるのは「隠語」で、この隠語について、成蹊大学客員教授のITジャーナリスト、高橋暁子さんに伺いました。
隠語は無数にあるそうですが、一例として、パパ活を表す「P活」や、援助交際を表す「円募集」「援」「サポ」「円」などがあります。
実際にTwitterでこういった隠語を検索してみると、少し検索しただけでもたくさん出てきました。
<ツイート>
男「どなたか今週か来週で、たくさん諭吉欲しい方いますか? #P活」
女「パパさがしてます 一緒においしいの食べたいです #P活」
男「パパになります #円募集」
女「親とケンカしちゃった…泊まる所探してます #サポ」
今年は、元小学校の校長の男(60代)が、児童買春・ポルノ禁止法違反などの容疑で逮捕されるという事件も起きました。
男はSNS上で、「裏アカ女子」などといったハッシュタグを元に、「若い男」を装って女子中学生に近づき、「相談に乗るよ」といった優しい言葉をかけ、親密な関係になると好意をにおわせて「裸の写真を送って」と要求しました。
画像を入手すると、今度は別のアカウントで「少女」になりすまし、10人以上にそのわいせつ画像を販売したとみられています。
この事件もサイバーパトロールで発見され、逮捕に至りました。
高橋さんによると、サイバーパトロールはパトロールする範囲が非常に広いため、神奈川県警では、中学校・高校・大学の生徒など約800人がボランティアとしてサイバーパトロールを行い、違法・有害な情報を警察に通報してもらっているということです。