助手席で火が出て車全焼も…モバイルバッテリー発火 どうすると危険性高まるのか 気を付けるべき4つのコト
三重県伊賀市で10月、車の助手席に置いてあったスマートフォンのモバイルバッテリーから火が出て軽乗用車1台が全焼し、運転手の男性が左手に軽い火傷をしました。モバイルバッテリーの事故はなぜ起こるのか調べました。
三重県伊賀市で10月27日、「車が燃えている」と運転手の男性から通報がありました。火は30分ほどで消し止められましたが、軽乗用車1台が全焼したほか、運転手が左手に軽い火傷を負いました。
警察によると、スマホを充電していた「モバイルバッテリー」が、運転中に突然発火したということです。
モバイルバッテリーの発火事故は過去5年間で275件報告されていて、中には火傷で大ケガをした人もいるそうです。
名古屋市消防局によると、多くのモバイルバッテリーには「リチウムイオン電池」が内蔵されていて、繰り返し充電して使うことができます。リチウムイオン電池はスマートフォンやタブレット端末にも使われています。
しかし名前にもある「リチウム」は、膨大なエネルギーを蓄えられる一方、ショートなど誤った形でエネルギーが放出されると発火や爆発をする可能性があります。
名古屋市消防研究室提供の映像では、リチウムイオン電池が内蔵されたモバイルバッテリーに圧力をかけていくと…破裂音とともに激しい勢いで炎が噴き出しました。
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NITE提供の映像では、中の回路がショートした状態で充電をすると、バッテリーは熱を帯び、こちらも激しく爆発しました。
国民生活センター提供のカバンに入れて持ち運んでいる際に発火した映像では、勢いよく煙が立ち上りました。カバンの周りも高温になっているのがわかります。
モバイルバッテリーは、床に落とすなどして外から強い衝撃が加わったり古くなることで、内部が破損してショートし発火の危険性が高まります。
今回の伊賀市の事故も、伊賀市消防本部によると古くなってショートしたか、助手席で充電をしていたということで、直射日光によって高温になって発火した可能性があるということです。
名古屋市消防局の小林さんは、モバイルバッテリーを安全に使うために以下の点に気を付けてほしいと話します。
・強い衝撃や圧力をかけない(かばんの中に入れて他の物と激しくぶつかるのも避けてほしい)
・スマホをバッテリーに繋げたまま長時間使用するなど放熱を妨げる使い方をしない
・バッテリーが熱くなる、異臭がする、膨らむといった異変が起きた場合、使用をすぐにやめる
・電気製品の安全基準をクリアした印「PSEマーク」があることを確認する
※画像は伊賀市消防本部提供