藤田医科大学病院の岩田充永副院長は、新型コロナワクチンの3回目接種の前倒しは適切だとしながら、「前倒して希望者全員が接種できるのか、自治体の混乱が起きないような対処は必要」とも話していました。

 海外では、EUの規制当局が『3回目接種では、2回目までとは異なるワクチンを打つこと』を推奨しています。

 つまり「交互接種」を推奨しているんです。なぜかというと、3回とも同じワクチンを打った場合より効果が高くなるとしているからです。

 日本の厚労省もデータを示しています。日本ではモデルナワクチンを2回打った人、ファイザーワクチンを2回打った人がいます。

 3回とも同じワクチンを打った場合、3回目を接種する前に比べた抗体量は、モデルナ3回では10.2倍、ファイザー3回では20.0倍に上昇するんだそうです。

 これが、「モデルナ・モデルナ・ファイザー」とした場合は11.5倍に。3回とも同じ場合より上がります。

 さらに、「ファイザー・ファイザー・モデルナ」の場合は31.7倍と、上がり方はインパクトがあります。

「今は過剰に心配せず基本の徹底を」藤田医科大学病院・岩田副院長に聞いた“オミクロン株”と“3回目接種”

 岩田副院長は「オミクロン株」でも重症化を防ぐことは期待できるので、不安がある人ほど3回目接種を受けてほしいと話しています。