“羽毛布団の上に毛布”だけじゃない…睡眠の専門家に聞いた『冬の快適睡眠法』おさえるべき3つのポイント
寝るときに使う「毛布」と「羽毛布団」。体の上に毛布、その上に羽毛布団という方が多いかもしれませんが、実は羽毛布団の上に毛布を掛けた方が、羽毛布団が体温を感知してふくらみ保温性を高めるため、暖かく寝られます。
さらに、体の下に毛布、身体の上に羽毛布団をかけると、より保温効果が上がるといいます。
こういった冬の快適な睡眠法を、睡眠が専門の「めいほう・睡眠めまいクリニック」の中山明峰院長に伺いました。
最初のポイントは「首回りを冷やさない」ことです。
毛布や羽毛布団などで胴体を暖かくしても、肩や首回りが冷えてしまうと2つのデメリットがあります。
1つは僧帽筋が冷えてしまうこと。僧帽筋は普段は首を支えていて、寝るときにはリラックスさせたい筋肉で、ここが冷えることで乳酸が溜まり、肩コリの原因になります。
もう1つは、首を通り頭部に血液を送る頸動脈が冷えることです。頸動脈は外気にさらされる位置にあるため、気温の影響を受けやすいのが特徴です。首が冷えることで心臓からの温かい血液が冷やされ、体が芯まで暖まらなくなってしまいます。
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対策としては、首から肩回り・背中だけを覆う睡眠時の専用ダウンがおススメです。3~4000円ほどで購入でき、首回りを温めつつ寝苦しくもなりません。
新しい物を購入せずに対策したい方は、ネックウォーマーを巻いたり、不要なトレーナーの下半分切って使うのも効果的です。
次のポイントは「寒暖差アレルギー」に注意です。
冬本番になると、布団の中は暖かいものの朝方には顔などが冷えて、体の中で極端な温度差が生じることがあります。
すると温度を感じるセンサーの役割をしている「鼻」が温度差に過剰反応して、アレルギー症状のように鼻詰まりや鼻水が出たりしてしまいます。夜中に起きたり、鼻の通りが悪くなって疲れが取れないなど、睡眠の質が悪くなってしまうこともあるということです。
対策は、寝室の温度を「少しだけ上げる」ことです。目安としてはヒーターで20~24度程度の布団なしでは少し寒いくらいの室温にして、極端な温度差が生じないようにしましょう。
最後は「手と足で熱を放出する」ことです。手や足は手汗をかくように、体の熱を放出して体温調整をする場所です。寝る間も体温は上下しているので、手袋や靴下などを履いたまま寝ると、体温の調整ができなくなり寝苦くなったりしてしまいます。
対策は、基本的に手や足に何もつけずに寝ることです。冷え性などでどうしても使いたい方は、目の粗い素材のものなど通気性の良いものを使用しましょう。