この場合は119番通報してよいものか…緊急性の判断は自分では難しい場合があります。名古屋市消防局を取材する中で、80代の女性が一度は通報をためらったものの、冷静に判断し救急車を呼んだケースがありました。

 一軒家の玄関で仰向けに倒れる80代の男性。

救急隊:
「動くとひどくなる?関係ない?一緒かね。手をお腹に」

 腰と腹の痛みで動けないといいます。

救急隊:
「ここまで来て動けなくなっちゃった。顔、気を付けてね」

男性:
「向こうから這いずってきた」

【画像で見る】一度は119番ためらうも冷静に判断…玄関で倒れた夫救った“妻の機転”

 男性はかかりつけの病院に搬送。結果的に、痛み止めの薬をもらい、この日のうちに帰宅しました。

 通報者は80代の妻でしたが、当初は119番通報をためらったといいます。

通報した妻:
「こんな病気で(救急車を)ハイヤー代わりに使っちゃいかん。(自家用車の)後ろに乗せていこうと思った。だけど「動けん」と言うもん。どうしようもないもん、私たちの力で」

 妻は男性を自家用車で病院に連れていこうとしましたが、一人では抱えられません。そこでとった行動が「かかりつけの病院への相談」でした。

通報者:
「『救急車を呼んだ方がいい』と看護師が言ってくれたから」

 緊急性の低い119番通報は、本当に必要な場合に救急車が遅れてしまう可能性もあります。名古屋市消防局も「通報する前に、かかりつけの病院や専用の窓口で相談してほしい」と話しています。