「ドーナツ25個ハンバーガー10個を…」エアガンで従業員ケガさせたか 被害者が訴える経営者の暴力の実態
三重県伊勢市で老人ホームの従業員をエアガンで撃ちケガをさせたとして、6日に経営者の男が逮捕されました。被害に遭った男性が取材に応じ、度重なる暴力やパワハラの実態を訴えました。
テーブルに置かれたショットガン。一度に複数の弾が発射されるエアガンです。このエアガンで従業員を撃ちケガをさせた疑いで逮捕されたのは、老人ホームの経営者でした。
伊勢市で老人ホームを経営する山本明彦容疑者(35)。去年9月、会社の事務所で当時従業員だった男性(31)をエアガンで撃ちケガをさせた疑いで、6日逮捕されました。
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被害男性:
「相当痛かったです。ハチに刺された、えぐられた感じの痛さだったので」
エアガンで撃たれた被害者の男性(31)が7日に電話で取材に応じ、被害の実態を語りました。
被害男性:
「『そこに立って背中をこっち向けろ』みたいな感じで。『的になれ』みたいなことを言われて」
その直後に男性が撮影した写真には、エアガンによる痛々しい傷跡が残っていました。
男性は仕事のミスなどを理由に、山本容疑者から度々暴行を受けていたと訴えます。
被害男性:
「『お前は口で言っても分からんから、力・暴力で教えるんや』とか、普通に言ってましたね」
また「罰ゲーム」と称したパワハラを受けることもあったといいます。
被害男性:
「ドーナツを25個ぐらいですかね。ハンバーガーを10個、『40分ぐらいで食べろ』みたいな」
一方、山本容疑者の老人ホームで働く別の従業員は…。
従業員:
「(社長は)優しい感じですね。特に怒られたこともないですし。(Q.社長が逮捕されたと聞いて?)マジか、みたいな感じですね」
別の従業員:
「(2人は)普通の従業員と社長の間ではなくて。すごく仲のいい弟分みたいな感じで。いじめとかそういうのじゃない。(社長に)すごく面倒見てもらってた」
従業員の中で、被害男性だけを狙って暴力をふるっていたとみられる山本容疑者…。警察の調べに対し「怒って男性を投げたことは覚えているが、エアガンを撃ったことは覚えていない」と供述しています。
被害者の男性は「月に休みがほとんどなく賃金の未払いもあった」と訴えていて、伊勢市は男性からの申告を受け、老人ホームの運営状況などを調査しています。
※画像は被害者提供