メリットが“数値化”で歴然…ワクチン2回目→3回目で『抗体量』どれだけ増えるのか 記者が実際に確認
新型コロナウイルスワクチンの3回目接種は、若い世代ではまだ低調です。先日接種を終えた20代の記者が、3回目接種前後の「抗体量」を調べてみました。
4日も各地で進むワクチンの3回目接種。愛知県では、12歳以上の接種率が3月31日の時点で45%を超え、65歳以上は85%を上回っています。課題は若い世代の接種です。
大村愛知県知事:
「打つチャンネルはいっぱい作りましたので。特に若い世代、働いている方が多いはずなので、多くの方に声をかけていただいて打っていただくことをお願いしたいなと」
高齢者を中心に接種が進む一方、20代・30代では3月末時点で20%を下回るなど、低調です。
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ワクチンの3回目接種について、若い世代の人がどう考えているのか聞きました。
20代女性:
「打ってないです。(打つ予定は)ないです。任意で、打たなくてもいいけどみたいな感じだったので」
10代女性:
「副反応が怖いのと、注射があまり好きじゃないことですね」
ワクチン接種のメリットをあまり感じていない様子ですが、そのメリットが数値でわかる検査があります。
名古屋市昭和区の「いつきクリニック石川橋」。コロナウイルスの「抗体定量検査」を行っています。
抗体定量検査とは、ウイルスに対抗する抗体の量が体内にどれくらいあるかを数値化するもので、数値が高いほど免疫を多く獲得できているといえます。
今回、2021年7月に2回のワクチン接種を終えた26歳の記者が、3回目接種の前と後とで抗体量を比較してみました。接種ワクチンは3回ともモデルナ社製です。
いつきクリニック石川橋の院長:
「ワクチンの2回目を打って(一般的に)抗体が8000くらいまでいくんですけど、半年で1000以下まで下がってしまう。抗体(量)が2000以上残っていると、80%ぐらいの確率でコロナを防げるといわれています」
検査は採血のみで、最短で翌日には結果がわかります。
2回目接種からおよそ8か月経過した時点の抗体量は「856.3」。ウイルスを防ぐ効果があるとされる「2000」を大幅に下回っていました。
3月17日、モデルナ社製ワクチンで3回目の接種を済ませ、その2週間後、再び抗体量を調べました。その結果は約2万5000。接種前後の2週間で30倍ほどに増加していました。
6350以上で感染予防率が99%といわれる抗体量。ワクチン接種で十分な効果が得られていると考えられます。
いつきクリニック石川橋の院長:
「抗体を測ってみるとすごく減っているということで、やっぱり3回目が必要だねと理解してくれます。(ワクチンに)アレルギーがない方は、ぜひ受けてもらったほうがいいですね」