食べるのが勿体ない美しさ…透明な団子状の和菓子『Kasane』老舗の9代目が独立「より自由に和菓子を」
岐阜県大垣市の和菓子店が寒天を使った団子の様な透明のお菓子を考案し、人気を呼んでいます。
岐阜県大垣市の和菓子店「柏屋つちや」。
どら焼きやまんじゅうといった定番の和菓子が並ぶ中、看板商品は透明なお団子の形をした「Kasane」です。
客:
「すごいきれい、色味がね。写真に撮る楽しみと食べる楽しみと二度味わえると思って」
「インスタグラムでKasaneが載っていて、とてもきれいだなと思って買いに来ました。一緒に住んでいる彼へのお土産で」
作ったのは店主の槌谷祐哉さん。
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店主の槌谷さん:
「寒天とお砂糖を使って作った、干菓子の一種になります」
お団子のように見えるものの正体は、お餅ではなく寒天。初夏の木漏れ日が目に眩しい新緑をイメージしていて、味はミント、マスカット、青りんごです。
槌谷さん:
「初夏というのは1年を通して唯一景色が全部緑になる。緑の世界が広がる時季、この景色をどうしてもお菓子に表したいという思いがありまして、この色の組み合わせにしました」
作り方は、寒天を溶かし砂糖を加えて煮詰めた後、風味付けした食紅で色を付け穴の型へ流し込み、固まったらおだんごのように串へ。
食べるのがもったいない、ずっと見ていたい美しさです。2時間ほど乾燥させれば完成。外はシャリシャリ、中はつるっとした食感に。
槌谷さんは老舗和菓子店の9代目で、より自由に和菓子を作りたいと2020年に独立しました。これまでの経験を活かし、見た目も美しい和菓子を作っています。
参考にしたのは十二単のような、女性の和装などを季節ごとに色で表現する「かさねの色目」という日本独特の文化です。
商品も季節ごとに色の組み合わせを変えています。
槌谷さん:
「Kasaneというお菓子を見て、お菓子じゃなくてその向こう側にある景色を。いつか見た景色かもしれないですし、これから行きたい所かもしれないですけれど、それを想像できる時間を持っていただけたら」