「FIFAワールドカップ」が開幕し、日本代表は23日、ドイツとの初戦を迎える。得点が期待されるフォワード浅野拓磨選手は三重県菰野町(こものちょう)の出身だ。三重県四日市市には浅野選手が「オーナー」を務めるパンの店があり、店長を務める浅野選手の兄に、弟が大舞台を前にした気持ちを聞いた。

 三重県菰野町出身の浅野拓磨(28)選手。浅野選手がオーナーを務める高級食パンの専門店「朝のらしさ」が、四日市市にある。

鈴鹿山麓の牛乳など食材にこだわり、耳までふわっと柔らかく甘みのあるしっとりとした生地がウリだ。

【動画で見る】兄に「一緒にパン屋やらへんか」浅野拓磨がオーナーの人気食パン店が三重にあった

朝の時間をちょっと贅沢にと、その名も「朝のらしさ」(1本2斤 864円)。

プレーンのほかにも、レーズンを練り込んだ「午後のらしさ」や…。

上品なこしあんを巻き込んだ「おやつのらしさ」も人気だ。

女性客:
「やっぱりここが一番おいしいと思って、週に1回か2回は買いに来ます。もっちりふわふわで甘い感じですね」

店内には「日本代表おめでとう」「三重からフルパワーを送ります」などと書かれた「寄せ書き」があった。

「朝のらしさ」の店長は、浅野選手の兄、晃平(こうへい 29)さんだ。

晃平さん:
「子供の頃の写真なんですけど、拓磨です、これ(写真右)。これが僕ですね(写真左)」

晃平さん:
「僕も拓磨もパンが好きということで、昔から朝はパンを食べてましたし、子供の頃からパン屋になりたいという夢はありましたね。(拓磨選手から)『一緒にパン屋をやらへんか』ということで始めました」

浅野選手は、新商品の開発やイベントの企画に携わっているという。

毎朝4時に起きて、1日約100本の食パンを作るのは晃平さんの仕事だ。

やはり浅野選手を目当てに来るお客さんもいるようだ。

菰野町から女性客:
「浅野くんのインスタグラムは必ず見るようにしていて、すごい大ファンなんです。必ず絶対ここ(寄せ書き)に書かないと、自分の気持ちがすまないもんで…」

ひときわ目を引くのが店の「大きな看板」。朝食を囲んでいるのは、「大家族」。

看板のモデルになったのは、「浅野家」。実は6男1女の7人兄妹だ。

浅野選手は三男で、子供の頃から兄弟の中でも運動神経はズバ抜けていたという。

晃平さん:
「子供のころ一緒にサッカーしたりとか。僕がゴールキーパーしていたので、シュート練習の相手とかよくやっていました。運動神経が本当によかったですね。あとはとにかくイケイケで、負けず嫌いで…」

一緒にサッカーをして、店も作りあげてきた弟が日本代表に選ばれた時は、兄・晃平さんの喜びもひとしおだった。

晃平さん:
「テレビで見ていましたけど、ほっとしましたね、一番は。ベスト16の壁を越えて、ベスト8に進出してほしいと思いますし、日本を救うゴールを期待しています」

「朝のらしさ」では、浅野選手がゴールを決めたら食パンお買い上げで「ラスク」をプレゼント。また、期間中に、浅野選手の直筆サイン入りスパイクなどが当たるくじ引きも予定している。