出産を終えた雌牛を「サステナブル和牛」として提供している名古屋市名東区のハンバーグ専門店が話題になっています。

 2022年9月にオープンしたハンバーグ専門店「ワンダーバーグ」。

 使うのは黒毛和牛100%の挽き肉で、細挽きと粗挽きを使い分け、鉄板で表面を焼いたあと、網に移して炭火で二度焼きして仕上げます。

【動画で見る】出産終えた牛をより美味しく…「サステナブル和牛」使ったハンバーグ専門店 食感違う3種を食べ比べ

 ジューシーな細挽きハンバーグの後、粗挽きが登場。さらにレンコンが入ったものと、3つもハンバーグが出てきました。味や食感の違いを楽しめます。

 また塩やにんにくチップ、大根おろしなど、薬味で「味変」も可能で、羽釜で炊いたごはんに前菜、味噌汁もついて1780円。メニューはこのひとつだけです。

 全ての客席には卓上七輪があり、好みの焼き加減にして食べることができます。

ワンダーバーグの松永店長:
「牛が好き。牛を見るのも好きですし、いただくことも好きなので、牛肉の店をやりたいなと」

 牛肉大好きな松永店長。使っている牛肉には、あるこだわりがあります。

松永店長:
「『サステナブル和牛 熟』というのがありまして、要は廃牛なんですね。お産が終わったお母さん牛なんですけど」

 持続可能という意味がついた「サステナブル和牛」とは、出産を経験した雌牛のことです。

 繁殖用として育てられた雌牛は、一般的には味が落ちるため、食卓にはあまり上らず安く取引されています。

 この雌牛を、半年から1年ほどストレスを与えないように、少しずつエサを変えて飼育することで、うま味が増えておいしい霜降り和牛になると注目されています。

 牛肉好きの店長を始めとしたスタッフが、サステナブル和牛のよりおいしい食べ方を研究し、導き出したのがこのハンバーグ専門店でした。

松永店長は「もっともっとおいしいものをどんどん出したい」と話しています。