2022年1月17日、ゆうちょ銀行は“大量の硬貨の預け入れ”を有料化しました。その影響で、1円・5円・10円などのお賽銭が多い街の神社がピンチに。神社はその後どうなったのか、取材しました。

 名古屋市西区の「浅間(せんげん)神社」。

通勤途中や散歩コースの一環として毎日参拝する人が多く、賽銭には1円・5円・10円といった硬貨が多数です。

【動画で見る】硬貨預け入れ有料化で街の神社は?

ゆうちょ銀行では、預ける枚数に応じて手数料が加算されていきます。そのため…。

浅間神社の氏子(2022年1月):
「手数料が増えるということで、それが我々にとっては非常につらいなと」

試算では、年間10万円近くの持ち出しが発生する事態に。賽銭は建物の修繕や神事などの費用に充てられていましたが…。

浅間神社の会計担当(2022年1月):
「(地域の活動が)減りますね。何か考えないといけない。ちょっと寂しくなるような気はしますけどね」

 その後どうなったのか12月、浅間神社へ向かいました。

浅間神社の会計担当(2022年12月):
「助かりました、本当に。(近所の)お店の方から『うちは小銭をたくさん使うから、毎週銀行の方に小銭を両替しに行っています』ということで、そのたびにお店もお金を払わなきゃいけない。われわれは持っていくたびに払わなきゃいけないということで、お互いWinWinでいけるんじゃないかという話がありました」

釣銭用に大量の硬貨が必要だという近所の小売店が、1月のニュースを見て神社に申し出て交渉成立。両替は月に2回で、もちろん手数料はゼロ円。その分、神社は建物の修繕に回すことができたといいます。

浅間神社の会計担当(2022年12月):
「新しくしめ縄は全部換えました。それと灯篭の所の障子は全部作り直しました」

浅間神社の会計担当(2022年12月):
「お店の方から『たくさん(硬貨が)溜まり過ぎたから、もういいですわ』と断られるのが一番心配です」