冷え込みが厳しい日は、急激な気温差が引き起こす「結露」に注意が必要です。スマートフォンにもその影響が出るかもしれません。

 東海3県は26日朝も各地で冷え込みが続き、三重県四日市市では最低気温が氷点下8.9度と過去最低を観測しました。寒さは人だけでなく、スマートフォンにも悪影響を及ぼします。

街の人に聞きました。

女性:
「充電の減りが早いです」

男性:
「結露、画面上に水滴がついて曇ったり」

 名古屋・中区にあるスマートフォンの修理店。

【動画で見る】データ消失や故障の恐れ…急激な温度差で起こる『スマホ結露』に注意 内部のパーツが腐食し動作不良の原因に

ここ数日の寒さで、修理依頼が増えています。

スマホ修理王イオシスの担当者:
「スマートフォンの中に結露が起きてしまって、金属パーツを腐食させて動作不良とかを起こしてしまう」

 気温が低下する冬に注意したいのが結露。急激な温度変化により、空気中の水分が水滴として付着することによって起こる現象です。

寒い外から暖房の効いた部屋に入るとメガネが曇ることがありますが、同じことがスマホでも起こる可能性があるのです。

例えば、帰宅後すぐに暖房器具の近くでスマホを操作したり充電したりすると、激しい温度差が生じて結露のリスクが高まります。

 ITジャーナリストの三上洋さんに聞きました。

三上さん:
「最悪の場合には内部の回路がショートして故障するということも考えられます。スマホの大敵なんですね。寒い所から暖かい室内に入った時に、結露はスマホの内部でも起きる可能性がありますので、防水スマホであっても結露の危険性はあるんです」

防水スマホでも起こりかねないスマホの結露は、故障やデータの消失につながる恐れがあります。

 スマホの修理店では、結露で故障したスマホが持ち込まれるケースがこのところ目立つそうです。

スマホ修理王イオシスの担当者:
「われわれが分解して確かめた時に、金属パーツに(結露とみられる)腐食がみられるケースが最近多いなと」

結露により、バッテリーの消耗が早い、電源が切れる、充電ができないなどの現象が起きる可能性もあります。

スマホ修理王イオシスの担当者:
「(対策は)冬場は外気に触れさせる時間を少なくする。女性の方で肩掛けのストラップとかでスマートフォンを付けている方をよく見るんですけれど、あれは長時間外気に触れるので、スマートフォンの温度が低くなった状態で暖かい店内に行った時に気づかないところで結露が起きていて、充電器を差した時にショートしてしまって電源が急に落ちてしまうとか」

スマホの思わぬトラブルを招かないよう、寒い外にいるときはスマホを冷やしすぎないように気を配る必要がありそうです。

 温度差による結露を防ぐためには、スマホをポケットやカバンに入れて利用時以外は外気に触れないようにすると、急激な温度変化を避けることができます。また、湿度の高いお風呂場などでの利用も控えるとよいでしょう。

 もし結露してしまった場合は、電源を切って乾燥剤と一緒にスマホを袋に入れて1時間から2時間放置してください。

急いで乾かそうとしてドライヤーなどを当てると温度が上がりすぎ、かえって故障の原因になるため、やめたほうが賢明だということです。