強盗や侵入盗による事件が相次いでいることを受け、人々の「防犯意識」に変化が出ています。名古屋にある防犯カメラの専門店を取材しました。

 名古屋市天白区にある防犯カメラ専門店758では、企業や一般住宅向けに防犯カメラを販売していますが、住宅での強盗や侵入盗のニュースが相次いでいることを受け、問い合わせが急増しているといいます。

防犯カメラ専門店758の担当者:
「(問い合わせは)個人宅のお客さまの方から結構増えております。どういった所に付ければいいのかですとか、どういった物をつければいいのか、そういったご相談をされるお客様が多いです」

 防犯カメラに関する問い合わせは、12月まで週に1~2件ほどしかありませんでしたが、最近は毎日のように問い合わせがあるといいます。

 防犯カメラの性能は進化しています。

防犯カメラ専門店758の担当者:
「実際にデジタルズームアップをしていただきますと、800万画素の方ですと文字がくっきり映っているかと思います。200万画素ですと、先ほどに比べてかなり荒くなってしまいます。(犯人の)ナンバープレートを映したいとか、そういったお客様には800万画素の高画質のものが好まれております」

【動画で見る】強盗事件等相次ぎ…“防犯カメラ専門店”に問い合わせ急増 防犯の専門家「音や光を考え犯罪者が嫌がる家に」

 さらに機能が充実した防犯カメラもあります。

防犯カメラ専門店758の担当者:
「AIを組み込んで、検知したものが人間か車両なのかを判断して、人間と車両だけを教えてくれる機能がございます。録画をするものだったのですが、そこに+αで音を出したりとか光を出したりとか」

 犯罪を防ぐための防犯カメラですが、これだけでは十分ではないといいます。

防犯カメラ専門店758の担当者:
「(防犯カメラは)警戒することは得意なんですけど、侵入させないことに関しては少し見劣りします」

 窃盗犯に行ったアンケート調査では、犯行を諦める要素としてあげられた割合は、防犯カメラは23%でした。声をかけられるなど、人の目を気にする割合の方が多くなっています。

 侵入されないようにするにはどういった対策が必要なのか、防犯アドバイザーの京師美佳さんに聞きました。

防犯アドバイザーの京師さん:
「(防犯カメラは)証拠を残す、威嚇する意味ではとても大切なものなので必要なんですが、できるだけ入られにくい、犯罪者が嫌がる家にしていただくのが一番なんです。まず相手に対して近づきにくいということを思わせる、威嚇するということなので、音や光を考えて対策をしていただく」

 窓や玄関に防犯ブザーをつけ音で威嚇したり、センサーライトを設置し、人が通ると明るくなったりする対策が効果的だと言います。

防犯アドバイザーの京師さん:
「侵入に時間がかかるように、対策をしていただくと効果的です」

 侵入盗へのアンケートでは、侵入に5分かかる時点でおよそ7割が「あきらめる」と回答しています。

 窓の内側に取り付ける内格子や、カギ穴がない電子錠のほか、ガラスが割れにくくするフィルムなど、侵入に時間がかかる対策が有効だということです。