忍者の里として知られる三重県伊賀市に、忍者の暮らしぶりを体感できる施設がある。

「伊賀流忍者博物館」のからくり忍者屋敷だ。

外からは昔の普通の民家に見えるが、中には随所に仕掛けが施されている。

【画像で見る】大事なのは勝利よりも“生き延びる”…伊賀市にある『忍者屋敷』の驚きのからくり

忍者にとって大事なことは、戦いに勝つことよりも、自分の命を守って生き延びること。忍者屋敷の仕掛けはそのための工夫だ。

案内役の忍者:
「まずこの中に隠れるんです」

数枚並んでいる引き戸のうち1か所、この戸だけが回転式の扉、「どんでん返し」だ。

壁の中にも仕掛けがある。

案内役の忍者:
「木の板が打ちつけてあります。はしご代わりにして屋根上へ逃げていったり…」

案内役の忍者:
「この床板をめくると、実はこの下に地下道が通っているんです。秘密の通路を使うことによって、消えたように見せかけていたというわけなんですね」

別の部屋では、床板をめくると武器が隠されていた。

縁側の端に設けられた仕掛け戸は、葉っぱや薄い紙を使ってカギを開ける脱出口だ。

案内役の忍者:
「生き延びるための『からくり』を編み出したというわけなんです」

伊賀流忍者博物館では、忍者ショーの見学もできる。

忍者の1人が使っていたのは、鞘の先の方に匕首(あいくち)を仕込んだ刀。敵の不意を突いて二刀流で戦えるという仕掛けだ。

からくり忍者屋敷では、屋敷にも武器にも、生き残るための忍者の工夫を感じることができる。

2022年11月17日放送