「昨日は大阪 明日は東京」のツワモノも…チョコの祭典『アムール・デュ・ショコラ』会場に溢れる“チョコ愛”
2月14日のバレンタインデーを前に、今年も名古屋駅のジェイアール名古屋タカシマヤで、チョコレートの祭典「アムール・デュ・ショコラ」が開催されている。心を躍らせるのは女性ばかりではない。男性もトリコにするチョコレートの祭典を取材した。
■2001年から毎年通う「マニア」 始発で訪れ午前5時40分から並ぶ
ジェイアール名古屋タカシマヤで2月14日まで開催している「アムール・デュ・ショコラ」。
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あこがれの高級ブランドに…。
東海地方の食材を使った逸品。
世界中から集まった2500種類のチョコレートは、女性も男性も魅了する。
イベント初日の1月19日、午前9時。開店1時間前には店の外に既に長い列ができていた。
名古屋市に住む、岩井香央梨さん(38)。
岩井香央梨さん:
「(Q何時から並んでいるんですか?)今日は5時40分くらいから並んでいます。始発で来ました。めっちゃ寒かったです。(チョコを)買えたら吹き飛ぶと思います」
2001年から毎年通っている「マニア」だという。
岩井さん:
「ショコラトリーヒサシさんに先に並んで、クラブハリエさん行って、あとはヨロイヅカさんとか、ちょっと奥の方に」
Q先に手前の店に行く?
岩井さん:
「先に手前です。なくなりそうなものを(先に買いに行く)」
Qフロアマップは?
岩井さん:
「持っていないですけど、もう頭の中に入れました」
午前10時、いよいよ開場。
会場スタッフ:
「ただ今から会場内をご案内しますが、走らないでください」
開場と同時に、岩井さんは大股歩きで売場へ。
岩井さん:
「(整理券)もらえました!7番目、早い方でしたね、良かったです。なんとかゲットできて」
計画通り、目当てのチョコを購入できた。
シェフ:
「えらい待たせてしまって…」
岩井さん:
「全然です、ありがとうございます。良かったです買えて。一番欲しかったやつ」
シェフ:
「これですか?」
岩井さん:
「それです!」
一番欲しかったというチョコを買うことができ、興奮気味だ。
岩井さん:
「めっちゃうれしい!買えました!暑いし、緊張するし…めっちゃうれしいです」
この日は、3つの店で合計10個、約3万円分を購入した。
岩井さん:
「来年ももちろん来たいですし、たくさん買い物したいと思います。仕事も頑張りつつ、また来年を楽しみに」
■「去年18万円位使っちゃいました」 2020年には32億円を売り上げた巨大イベント
2022年は24億円、2020年には過去最高の32億円もの売上を記録した「アムール・デュ・ショコラ」。
訪れる客の気合が凄い。
女性客:
「去年(2022年)結構いっちゃって、18万円くらい使っちゃいました。たぶん(今年も)それくらいいくかな」
別の女性客:
「買いたいもの忘れないように、(パンフレットを)見ながら買い物しています」
Q冊子につけた付箋の数、全部買いますか?
別の女性客:
「できれば買いたいです!」
■男性客も大勢来場「全部一人で食べて幸せに…」
チョコの祭典にやってくるのは、女性だけではない。
男性客:
「5~6万くらいかなという感じです。全部一人で(食べて)、幸せになりたいかな…」
別の男性客:
「なんか楽しそうだし、『行ってきたよ、並んできたよ』と伝えるために。ひとつの小話に…」
男性も結構、多い。
両手いっぱいに紙袋を持つ、バウムクーヘン柄マスクの男性がいた。長久手市の土田雅哉さん(37)だ。
土田雅哉さん:
「ここ好きですね、サブリナさんのクロワッサン。パンも好きだしチョコも好きだし、好きなものだらけということで、一番気に入っています。家に保存できないので、職場の冷蔵庫に放り込んでいます。毎年来ているって感じです。甘いものが好きだから」
マスクを見れば分かる、甘党の男性だ。
また別の男性客:
「シェフにサインをもらうために!大ファンです!」
有名なシェフと交流できるのも、このイベントの楽しみだ。
シェフ:
「私のチョコレートは?」
四日市市から来た高校3年生の男性(18):
「とてもおいしくて、高校とのコラボレーションとかあって、そこに目がいって今回狙いました。2年前(2021年)くらいですね、初めて来たのは。(初めて来た時は)女性がたくさんいて、その時は恥ずかしかったんですけど…今は恥ずかしさとかもなく、普通に買いに来れています」
好きなものに、女性も男性も関係はない。誰もがチョコレートにメロメロだ。
■昨日は大阪 明日は東京「チョコの祭典」をはしごする男性
香川県高松市から来たという25歳の男性がいた。
鈴木康介さん:
「(来たのは)初めてです。(店が)多すぎて、これ(パンフレット)だけ見ても、わからんと思うんですよ。なので、こういうランキングがあった方がわかりやすいとは思いますね」
初めて来たという鈴木さん。2023年から始まった、客の人気投票によるランキングを参考に、品定めしていた。
鈴木さん:
「昨日、大阪の梅田のチョコレート博覧会にいて、また明日、東京のサロン・デュ・ショコラに行こうと思っている」
Qチョコの祭典をはしご?
鈴木さん:
「そうですね。実際フランスで行った店もあって、そこを目当てで来ているんですけど…。『パトリック・ロジェ』という僕の好きな店で、これ目当てで来たんです」
現在、香川県のフレンチレストランで働いている鈴木さん。専門学校時代に、研修旅行で食べたフランスのチョコレートの味が忘れられないという。
鈴木さん:
「ショコラアソート1つください」
世界のどこかで出会った「味」との再会…。
「チョコレートの祭典」ならではの光景だ。
■着替えて再来店し「戦場視察」 店の配置や通路を細かく観察
午後2時。いっそう客でにぎわってきた。バウムクーヘン柄のマスクをしていた長久手市の土田さんがいた。服装が変わっている。
土田さん:
「買ったものはとりあえず一旦ホテルに置きにいって、明日の下見をしようかなと」
汗だくになり、一度着替えて再び来店。2度目は「戦場視察」だという。
土田さん:
「店の配置がどうなっているのかとか、通路の感じとかを見て。ここ見ると、こっちは詰まっちゃって歩くのに歩けなくなるんですよ。こっちは歩けるようになるので、こっちからこういって向こうに行けるなとか。どういう風に動いていったら効率よく回れるかな、というのを考えていて」
戦地を知って戦いを制す…。
ここまでするのも楽しいものかもしれない。
■亡くなった母のために… 大好きだった店のケーキを購入した女性
午後6時30分。北名古屋市から訪れた杉野成望さん(28)
杉野成望さん:
「パニック障害を患っていて、その日の体調によって発作を起こしてしまう可能性があるものですから…。気持ちが落ちたりすることもあるので、そういう時にチョコとか甘いものを食べると元気になるかな」
チョコレートは、気持ちを穏やかにする癒しの魔法。黒い袋は、『大切な人用』だ。
杉野さん:
「数量限定のケーキを買わせてもらいました。こっちは、今日が母の誕生日なので、母用に。プレゼントの代わりといいますか…」
話をよく聞くと、杉野さんの母親は既に亡くなったという。2019年にすい臓がんで天国へ。大好きだった店のケーキで、今年も誕生日を祝う。
杉野さん:
「甘いものが好きな母だったので、喜んでくれていると思います」
■チョコを食べて幸せに チョコレート愛であふれる会場
女性客:
「テーマパークが好きで、3か月に1回行くくらいの頻度で行っていたんですけど、それがパッタリなくなっちゃったので。“アムール”は地元ですし、ここでいろいろ買っちゃおうという感じでハマっています。ストレス発散じゃないですけど、食べている時は一番幸せです」
男子大学生:
「最後の大学生活で、初めてこういうイベントに来たので、面白いなと思って見ています。自分へ大学4年間頑張ったご褒美に」
心躍る「チョコレートの祭典」は、まさに「アムール・デュ・ショコラ」=「チョコレート愛」で溢れていた。
「アムール・デュ・ショコラ」で「誰のために」チョコを買う予定か、ジェイアール名古屋タカシマヤがアンケートしたところ、「義理チョコ」を買う人は3%だけだった。「本命」も8%と少なく、最も多かったのは「自分用」の36%だった。
2023年2月1日放送