植物たちとのトキメク時間…都会に広がる緑のオアシス「オシャレな園芸店」人々を夢中にさせる緑の魅力とは
名古屋市中村区の「グローバルゲート」にある「garage(ガレージ)」は都心の「緑のオアシス」だ。癒しや潤いを感じさせる植物の魅力が、人々を夢中にさせている。
■息子と一緒に訪れた女性…植物は「水をあげているだけで素直に育つ」
名古屋駅の南側。ささしま地区の「グローバルゲート」。
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ここに、癒しの空間が広がっている。
女性(41):
「これ、すごくかわいい」
店員:
「一目ぼれ、結構大事だと思います」
園芸店「garage(ガレージ)」。今風に言うと、「ボタニカルショップ」だ。
初心者に人気と言われる「オリーブ」に…。
サボテンなどの「多肉植物」。
葉に斑が入ったアガベ・ポタトラムや、大きく育ったモンステラもある。
この店で扱っている植物は、約100種類ほど。ここ2、3年で人気が上昇している。
午前11時に開店、訪れる人は様々だ。
会社員の男性(47):
「塊根(かいこん)植物の現地から輸入されてきたものがあれば、それで気に入るものがあったらと考えていたんですけど…」
会社員の男性(47):
「そこにあるアデニウムとか、根っこが膨らんでいるようなものですね。僕は、形がきれいなものよりもちょっと歪なものが好きで」
会社員の男性(47):
「(スマホで画像を見せて)これはユーホルビアのオベサというものですけど、これも玉みたいなやつが普通なんですけど、新しい子株がいっぱい増えてくるような…。変わったものを探して」
「鉢」を探しに来たという親子もいた。
母親(48):
「前、この店で教えてもらって、その時はこれでいいなと思ってとりあえず買ったんですけど。気に入ったので、陶器の鉢に合わせられたらいいなと思って」
リピーターだという母親は今、植物に夢中だ。
母親:
「ここ1、2年で、コロナ禍で家にいることが多いので、(植物があると)すごく癒されるからどんどん増えて」
自宅で育てる「緑」は、今や30種類。のめり込むには理由があった。
母親:
「水をあげているだけで、素直に育ってくれる。(息子を指さしながら)息子がいる前でアレですけど、やはり子育てとは違うけど、思うようにはならないじゃないですか、人間(笑)」
息子:
「まあ、そうでしょうね…。芸術系の学校に行っているんですけど、親としては不安に思うじゃないですか、就職がどうだとか。というので、親の思った通りには育っていないのかなと思います」
しかし、母の買い物に付き合う優しい息子だ。
■バラエティに富んだ植物に「時代の流れ」感じる…生花市場で働いていた男性
15年ほど前まで、生花市場で働いていたという74歳の男性は、バラエティ豊富な植物たちに、「時代の流れ」を感じていた。
男性(74):
「品種改良がだいぶ進んだりとか。新しい植物を見つけてきて独自に輸入したりして、市場に出回っているものとかいろいろね…」
やはり植物に詳しい。
男性(74):
「これも多肉植物だよね。コノフィツムっていうんだけどねこれは。黄色い花が咲くよね」
見たこともない植物や、売れるのだろうか?という植物も、ブームに乗って、もっともっと増えてくるかもしれない。
男性(74):
「嗜好が違ってきたというんかな。僕らの時代にはこういうものは珍しいなというだけで、自分の家で育てたりというのはなかった。ずいぶん時代は変わってきたんじゃない?」
■10万円を超える高額な植物も…100万円の大きなオリーブの木は「売約済み」
「チランジア・ラウトネリ」(3190円)。
「ピレナカンサ・マルビフォリア」(11万9000円)。
「ハオルチア・オブツーサ」(3190円)。
100万円する植物もあった。
大きなオリーブの木だが、それでも売約済みだという。
■女性は植物を「インテリア代わり」に
植物を「インテリア代わりに」という女性客もいた。「ゴムの木」を購入した女性は…。
美容師の女性(37):
「一軒家を買ってから植物がすごく好きで。結構すごい、(家の)外もすごいし。自分の家に合ったようなものを置いたりして、今インテリアの一つみたいな感じですかね。好きな雰囲気に囲まれてという感じです」
「植物インテリア」にこだわり、この店で自宅の植栽をしてもらったという女性客もいる。「自慢の庭」を見せてもらった。
オリーブやユーカリなど、約10種類。品種や鉢の色からレイアウトの仕方まで、「garage」に選んでもらったという。
主婦の女性(42):
「ここだけで25万円以上はしていると思います。なかなか街中に住んでいると緑が見えないので、植物を眺めて過ごしたいなと思って」
家族の思い出が詰まった場所で始める、新たな趣味。家族同様、これから大切に育てていくという。
主婦の女性:
「もともと子供たちが小っちゃいときは、ここは遊び場だったんですよ。滑り台置いたり、夏場はここでプールしていたりしていたんですけど、子供たちも中学生になって遊ばなくなったので、自分の趣味のスペースにしました」
■「緑の中での挙式は神秘的」…結婚式での利用も人気
「garage」では結婚式を挙げることもできる。
まるで森の中にいるかのような緑に包まれた空間での挙式は、月に10件ほど予約が入るほどの人気だという。
この日式を挙げたのは、夫が消防士の夫婦。
新郎:
「2人で一緒に見学に来た時に、“非日常”な式場に一目ぼれして、2人で『いいね~』と言って即決でした」
新婦:
「すごく良かったよね~」
新郎:
「正解でした、ここにして」
新婦:
「光がすごく入ってくるので、それがすごく良かった」
新郎:
「緑の中で挙式できるというのが、すごく神秘的で。奥さんの笑顔を守りつつ、たまには甘えさせてもらって支え合いながら生きていきたいなと思っています」
■「静かに自然に浸りたい」「緑があった方が…」 都心で植物にときめく
美容院を経営している女性は店に飾る花を探すため、来店。
美容院経営の女性(55):
「かわいらしいなと思って。かわいくないですか、ちょっとあったら」
緑の中でも、コケに夢中という年配の男性もいた。
会社員の男性(61):
「『コケテラリウム』というみたいですね。昭和でいう『盆栽』ですよね。箱庭的なジオラマ的なのは好きなんですけど、大人になると心の余裕がなくなり、やらなくなっちゃいましたね」
歳を重ねた今だからこそ、改めて始めたいという。
会社員の男性:
「子供も手を離れてとなると、何か作りたくなる。静かに自然に浸りたい」
念願だった「緑のある生活」を始めようという人もいる。
アパレル店員の女性(41):
「20年位前から植物とか好きだったんですけど、引っ越しをして日当たりが良くなったので、植物が欲しいなと思って。緑があった方がいいですよね」
植物たちとのときめく時間。都会の「緑のオアシス」は、暮らしを緑で彩る人それぞれのこだわりと笑顔であふれていた。
2022年11月29日放送