衆議院の10増10減に伴い新設された愛知16区について30日、自民党の茂木幹事長は候補者の擁立を見送り、公明党の候補を「与党候補」とする方針を示しました。これに地元から強い反発の声が挙がっています。

 30日、国会内で開かれた自民党と公明党の幹事長会談。来たる総選挙へ向け、自民党側から与党の候補者調整を巡る方針が示されました。

公明党・石井幹事長(5月30日):
「茂木幹事長からは埼玉14区と愛知16区について、埼玉県連、愛知県連の幹部を呼んで早く決着したいということで、地元で調整を要請したと」

 先週、公明党は、新設される東京28区の候補者を自民党に譲り、東京では自民党の候補者へ選挙協力をしない方針を決定していました。

【動画で見る】愛知16区は“公明党の候補が与党候補”…自民党本部の方針に地元が反発「なんで犠牲にならんといかん」

公明党・石井幹事長(5月23日):
「東京における自公の信頼関係は地に落ちたと言える」

 これが愛知などに飛び火。公明党との亀裂を東京だけにとどめたい自民党側は、次の総選挙で新設される犬山市・小牧市などが選挙区の愛知16区の与党候補者を、公明党に譲ると伝えました。

公明党・石井幹事長(5月30日):
「埼玉14区、愛知16区について、公明党の候補者を(自民党が)受け入れて協力することについて(自民党)埼玉、愛知県連の了解を得るプロセスを行っているので、早急に調整を行いたいということでありましたので、私の方からは『よろしくお願いしたい』と」

 愛知16区を巡っては、公明党は2023年3月、比例東海ブロック選出の伊藤渉衆議院議員の擁立を発表しています。

 しかし、寝耳に水の自民党愛知県連は猛反発。すぐさま党本部の茂木幹事長らのもとを訪れ、あくまで自民党の独自候補の擁立を訴えていました。

 5月30日、自民党愛知県連の関係者は…。

<自民党県議>
「事前の相談は全くない。みんな怒っている」

<別の自民党県議>
「正直困っています。支援者にも誰に投票すればいいのか聞かれますよ」

<ベテラン議員>
「なんで愛知や埼玉が犠牲にならんといかん。公明党は応援できない。俺は絶対に乗らん」

 自民党愛知県連会長の丹羽秀樹衆議院議員は、取材に対し「党本部の意向をしっかり受け止めて、地元との折衝に当たる方向で調整したい」と話しました。

 県連では6月1日、丹羽会長や16区の地方議員らが茂木幹事長のもとを訪れ、直接今回の経緯を聞くことにしています。

 愛知16区では、立憲民主党の松田功氏(55)と、国民民主党の福田徹氏(40)も立候補を表明しています。